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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/08/02 21:49:55

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沙也伽がホテルの外に見つけた雑貨屋さんに行くって出かけて。

あたしは、ロビーに飾られてるツリーを眺めてた。

もうクリスマスシーズンか…

オーナメントを見てると、海くんと迎えたクリスマスを思い出した。

…やだな、あたし。

沙都と…そういう関係になったクセに。

海くんとの事を思い出すなんて。


さっき、少し強めに手を振り払われた事が引っかかって…

沙都の事、ちょっと頭から取り払おうとしたのかも…


ツリーの後ろにソファーが見えて。

あたしは、そこに座ろうと…

「あ。」

「あ…」

海くんが、いた。

「…一人?」

逃げるのもおかしいし…向かい側に座る。

「ああ。トシははしゃぎ疲れたのか、寝たし…華音は沙都とどこかに消えた。」

「ふうん。」

「…紅美。」

「ん?」

目が合って…そらせなくなった。

「……何?」

「…ああ…」

海くんは少し多めに瞬きをして…うつむいて。

「…沙都と、付き合う事にしたのか?」

小さな声で言った。

「……どうして?」

付き合う…とは…決めてないけど。

この場合…どう答えたら?


「ライヴの翌朝、沙都がいなかったから。」

海くんが、小さな声でそう言った。

ライヴの翌朝…

「え?」

「…違うのか?」

「…二次会から送ってもらって、帰ったはずだけど。」

一緒にはいたけど…

でも、四時前には帰った。

あれから…どこかに行ったって事?


「…悪い。変な事言ったな。」

あたしが難しい顔でもしてしまったのか…

海くんは前のめりになって、あたしに謝った。

「う…ううん。」

「でも、あいつに限って浮気なんてないから。」

「もう、どうしてそうなるかな。」

「…違うって言ったら、俺はまだおまえを好きだって言うぞ?」

「…え…?」

海くんの真顔に、ドキッとした。

な…何…?

あたし達…

終わらせたのに…?


あたしが言葉をなくして少し困ってると。

「…なんてな。」

海くんは小さく笑った。

「も…もーっ…」

ドキドキしながら、唇を尖らせる。

「ははっ。悪い悪い。でも…もし沙都と付き合うなら、ちゃんとみんなに言った方がいい。じゃないと、沙都だって不安だ。」

「……」

みんなに言わないで。

そう…沙都に言われた。

沙都…何考えてるの?

何だか、昔の沙都と違って思えて…少し居心地が悪く思えた。


「…もし、そうなったら…ちゃんと言う。」

海くんの肩越しに見えるツリーのオーナメントがキラキラと光って。

その美しさが…

少し、恨めしい気がした。

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