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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/08/02 07:59:39

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歌い終わると、会場中に大きな拍手と口笛が響いて。

僕は、ちょっと驚いた。

えっ…?

これ、僕の歌に…?

何だか勘違いしそうになっちゃって、僕は。

『聴いてくれて、ありがとう。これからもよろしくー!!』

そう言って、ステージを降りた。


「ノンくん、ギターありがとう。」

テーブルに戻って、ノンくんにギターを返すと。

「沙都。」

「ん?」

ノンくんが立ち上がって…

「え?」

ギュッ…と。

抱きしめられた。

「…いい歌だった。」

「……」

「サンキュ。」

「…サンキュって…何が?」

「色々。」

そう言って、ノンくんは僕の背中をポンポンと叩いて離れた。

「沙都…」

続いて…紅美ちゃんが、ハグしてくれた。

「…ちょっと、場違いだったかなあ?」

小さく笑いながら言うと。

「そんな事ない。沙都、いい声してるなって聴き惚れた。」

紅美ちゃんが…頬に触れながら言ってくれた。

ああ…

何だか、今頃になってドキドキしちゃうよ。


沙也伽ちゃんは…

少し離れた位置で、腕組みして『うんうん』って頷いてる。


何がうんうん?

僕が首を傾げると。


いいのよ、分かんなくて。

と言わんばかりに、首を横に振った。


「沙都くん!!良かったよー!!」

突然、曽根さんが走って来て。

「うわっ…!!」

「カッコ良かった!!」

ギューッ!!って、抱きしめられた…!!

…曽根さんからこんな事されるの、初めてだなあ…なんて思った。

それに、カッコいいって言ってくれた。


僕は、こんなにのっぽなのに…

昔から、可愛いって言われてばかりで。

カッコいいなんて…

嬉しいな。

曽根さんにギュギュッとされてると、その後ろから…

「沙都、歌上手いんだな。」

海くんが拍手しながら来た。

「上手いとかは分からないけど…そう聴こえた?」

曽根さんに抱きつかれたまま答えると。

「ああ。泣きそうになった。トシ、いい加減離れろよ。」

海くんはそう言って、僕から曽根さんを引き剥がしてくれた。

ははっ。

バリバリッて音が聞こえそうだったなあ。


「おまえの気持ちなんだろうけど…」

海くんは僕に一歩近付いて、小声で言った。

「みんなの気持ちを代弁したような歌だった。」

「…ほんと?じゃあ…伝わったかなあ?」

照れくさくて自分の足元を見る。

「伝わったさ。」

海くんは僕の頭をくしゃっとして。

「俺達はそろそろ帰る。トシをよろしく。」

僕とノンくんにそう言った。

「は?曽根も連れて帰ってくれよ。」

座ってたノンくんが立ち上がる。

「今日のあいつは手に負えない。面倒だから置いて帰る。」

「いやいやいやいや…」

ノンくん、少し酔っ払ってるのかな?

海くんの肩に手を掛けて。

「曽根!!おまえの大好きなニカが帰るぞ!!」

そう叫んだ。

「ばっ…おまえ、そんな事言…」

海くんが反論に出ようとしたその時…

「えーっ!!マジで!?ニカ、帰んの!?じゃ俺も帰るーっ!!」

なぜかスタッフのテーブルで打ち解けてた曽根さんが、走って戻って来て。

「よし、帰ろうぜ。」

海くんと腕を組んで。

「ぶはっ。」

その姿を見た紅美ちゃんが噴出して…

「海は曽根のせいで品位がガタ落ちだな。」

ノンくんのつぶやきに、僕らは爆笑してしまった。

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