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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/08/01 23:09:42

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その時俺は…

何となく、自分の中で諦めがついたっつーか…

…沙都だな。

そう思ってる自分に気付いた。


紅美が選ぶのは、沙都だ。と。


紅美は俺の隣に座って、沙都の歌を聴いた。

沙都が歌ってる間…

紅美は目を閉じたり、ステージの沙都を見つめたり…

何かを思い出したような、懐かしそうな表情も見せた。


触れられる距離にいるのに。

紅美を遠く感じた。

それは、紅美の気持ちがここじゃなくて…

ステージの上にあったからじゃないかと思う。


…まさか沙都が、こんなサプライズを用意してたとはな…


俺は、今日のライヴの事で頭がいっぱいだった。

とにかく、紅美の体調を万全の物にしなくてはならない。

俺達は、四人でDANGERだ。

やるからには、ベストな状態でやり遂げたい。


まあ…俺も頑張った甲斐があったよな。

紅美の体調はすこぶる良さそうだったし。

だけど俺は気付いてた。

俺が紅美に与えてたのは、この上ないプレッシャーだって言う事も。

それを…

沙都がちゃんとフォローしてくれてたんだよな…。


紅美がスタジオで倒れかけた時…

なりふり構わず、紅美を抱えて医務室に走った沙都。

…悔しかった。

俺にはできない。

冷静に判断してしまうがゆえ、その場で休ませるぐらいしかしなかったはずだ。

だけど沙都は違った。

誰よりも紅美が大事。

…なんで俺は…

こんなにも、紅美を愛しいと思うのに。

沙都ほどの事ができないんだ。


沙都が医務室に行った後。

渉さんと二人になった。

あ、沙也伽もいたか。


せっかく来てくれて、リハも見てくれた。

何か喋ろうと思ったが…

言葉は出て来なかった。


ひたすら…

自分に言い聞かせていた。


妬むな。

俺と沙都は違う。

沙都にしか出来ない事があるように…

俺にしか出来ない事もある。

…妬むな。


だが、俺は妬んだ。

沙都の純粋さを。

それでムキになったのかもしれない。

毎日紅美の食事を用意するなんて…

今思い出しても異常だ。

その甲斐あって…の今日だとしても。


沙都、おまえすげーよ。

いつ作ったんだ?こんな歌。

爪を隠してやがったな?


決めるのは紅美だ。

だけど…

きっと紅美はおまえを選ぶ。


沙都。


おまえなら…大丈夫だな。


紅美を…

笑わせてやれるよな…。

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