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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/08/01 08:45:39

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「え。」

俺と空は、同時に声を上げた。

現場帰りの海と待ち合わせて、朝子ちゃんと婚約解消をした後から一人で暮らしていた、あの小汚いアパートに行くのかと思いきや…

「引っ越したんだ。」

と連れて行かれた先には…

「あ、おかえりー。」

「早かったな。」

「あれっ、ゲストあり?」

沙都と、華音と…もう一人、男性が。


「何だよ。スタジオでは何も言わなかったじゃないか。」

沙都の頭をわしづかみにして言うと。

「あいたたっ。だって海くんから内緒って言われてたんだもん。」

沙都は俺の手を掴んで、頬を膨らませた。

…こいつ…

いつまで経っても可愛い奴だ…。

つい、口元が緩む。


「何でこんな展開に?」

誰にともなく問いかけると。

「……」

四人全員が顔を見合わせて。

「誰か説明した方がいいんじゃ?」

「俺は連れて来られただけだから。」

「え?ニカのためのシェアかと思ってた。」

「簡単に言うと、ストレスだらけの海の身を案じたうちのばーちゃんが、勝手にここを契約して勝手に俺達を集めた、と。」

最終的に、華音が答えた。

「…華音のおばあさんが?」

「はい。」

華音のおばあさんと言うと…

ここ数年…

ちまたでは(ビートランド界隈だが)、かなりの有名人となった人。

「あれ?俺だけのためか?」

海が三人に言うと。

「all for ニカだよ。」

なぜか海の事を『ニカ』と呼んでいる男性が、真顔でそう言って。

「トシは華音のために来たんじゃないのか?」

「あっ、そうだった。俺 for キリだよ。」

「…バカか。暇だから来たんじゃねーのかよ。」

「俺は全然暇じゃないぞ?」

「んじゃとっとと帰れ。」

「沙都くん~。キリが冷たい~。」

「曽根さん…とりあえず、食器運んでもらえますか?」

結局…華音に冷たくされて、沙都に泣きついている。


…ストレスだらけの海の身を案じた、華音のおばあさんが…ね。

確かに、今までの海には…

こうやって、呼び捨てにしてくれるような同年代の知り合いはいなかったはずだ。

しかも…華音は海より年下のはずなのに。

さっきから、かなりのタメ口で…それもケンカ腰。

…それでも、横に立って味見させてるなんて…笑える。

海。

やっと青春が来たって感じか?


その後、沙都と華音が作ったという晩飯をいただいた。

意外に生活は快適だ。と海が言うと、沙都は嬉しそうに笑い、曽根くんとやらは海とハイタッチをし、華音はクールに鼻で笑った。


…紅美と、改めて終わった。と聞かされた。

まだ少し胸は痛むが、今回は本当に進める気がする。と。

二人が出した結論なら…

俺は何も言えない。

ただー…

今日、沙都が紅美を医務室に連れて行った後…

華音は一言も喋らなかった。

その表情から何かを読み取ろうとしたけど…

華音は淡々と荷物を片付けるだけだった。


終わったにせよ…

海に、沙都に…華音…か。


紅美にとって、ストレスにならなければいいんだが…

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