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番外編・器用貧乏

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テーマ:小説 > 男女関係

2017/07/29 10:00:04

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さっさと善の部屋から服と日用品を持ち出して
銀次君の部屋に戻った。


『まだ家出すんの?』

『うん。』

銀次君の部屋に勝手にスペースを作って
ドサッと鞄を置いた。


『まぁ…いいけど。俺はそのうちこの部屋出るから。』

『えっ…引っ越しちゃうの?』

『そりゃ、事務所があるからここに住んでた訳だし。』

『……そっかぁ…』

『家賃は3ヶ月先まで払ってあるから。
好きーなだけ家出していいよ。』



なんか、笑えないな。
これが寂しいって事なのかな。



『よし、飲もう!』

『は?こんな時に?』

ドン引きの顔。



『この通夜モード止め止め。
落ち込んでても仕方ないよ。舜も呼ぼう!』


舜の電話は留守電だったからLINEを送っといた。


「銀次君の部屋に集合!
ついでにファミレス寄ってナナちゃん連れてきて!」



こっそりナナちゃんも呼んどいた。




『じゃあ、なんかつまみでも作るか…』


全然乗り気じゃないのに、立ち上がり
冷蔵庫の中の物を見ながら銀次君が呟いた。



………典型的な器用貧乏。




…………………………………………………………………………………



『お邪魔しま~す。はい、酒とお茶。』

『ありがと。さすが!気が利く~!』


何にも言ってないけど(下手すりゃ飲もうとも言ってない)
舜はちゃんと飲み物を持参してきた。



『おー、舜。いらっしゃ…………』


銀次君はエプロンをして、つまみのお皿を持ったまま
固まった。


『こんばんは…』



銀次君の視線は
舜の後ろに居たナナちゃんに釘付けだった。

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