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ジンさんのセックス~時々 妄想

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小説)87その香りに包まれて

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/07/28 10:09:52

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終わった……

本部長の後ろ姿を見送る。もう随分 前に終わっていたはずなのに、私の中で色褪せない思い出として残っていた。あの当時のまま、カラフルで何もかも変わっていないように。

確実に時は流れ、お互いに年を重ね、大人になった。

私はまだ夢見る少女でいたかったのかもしれない。

彼を失った現実から目を反らし、思い出に浸ることで、自分を鼓舞していたのかもしれない。

恋に恋していたあの頃の情熱は、もう私の中からは消え失せてしまった。

私にはもう恋など出来ないと思っていた。

そんな私の思い込みを潤は簡単に壊してしまった。

彼と出会い、胸の中に芽生えた小さな情熱の欠片。年の差や、上司と部下という固定観念をいとも簡単に乗り越え、彼は私の心の中に入ってきた。

彼のそのパワーと情熱は、やがて私をただの恋する女に変えた。

カラフルだった思い出は、あっという間にセピア色に変わり、新たな思い出を上書きする。


「ありがと、潤」
「……何が?当然ことだろ?」
私は彼の胸に体をあずけた。その背中にそっと手を回す。広く温かい大きな胸。思い切り息を吸い込むと、芳醇な香りが鼻から入り、体中に染み渡るようだ。

「愛してる」
「……ああ、知ってる」
彼の腕が私をきつく抱いた。

その腕はまるで二度と離れないと言っているようで、心地よかった。

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