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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/07/31 14:28:30

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沙都にアパートまで送ってもらって、バイバイって手を振って。

「ねえ、紅美。」

沙都の車が見えなくなった所で、あたしは紅美に問いかける。

「ん?」

「ノンくんのさりげなーい優しさ、ちょっとグッと来ない?」

「……」

あたしの言葉に、紅美は眉間にしわを寄せて。

「あんた…不倫はやめときなよ?」

低い声で言った。

「ちっがーう!!あたしじゃなくて、あんたが!!よ!!」

あたしが大きな声でそう言うと。

「なんか今日、男どもがみんな子供っぽく見えたと思わない?」

紅美は全く関係ない事を言った。

…でも、一理ある。


沙都はいつもと変わらず可愛い奴だけど。

確かに、ノンくんと先生は…

ガキっぽかった。

いや、紅美。

でもそれって…

あんたをめぐってのバトルでもあるんじゃ…?


普段は、ノンくんて…もっと無口だし。

以前はもっと口調も優しかった。

まあ…

あたし達に慣れてくれたのかもと思えば、そう取れるけど…

先生だって…

そりゃ、あの頃は教師って立場だったから、そうしてたのかもしれないけど…

もっと大人だった気がするなあ。


あたしがシャワーしてる間に、紅美が冷蔵庫の余り物で料理をしてくれた。

二人でテーブルについて、いただきますをする。

余り物を見て、どうしてこれを作ろうって思ったのかなあ。って、不思議なんだけど。

でもちゃんと美味しいからすごい。

さすが紅美。


「そう言えばさ。」

紅美が思い出したように言った。

「ん?」

「ノンくんと海くん…なんで殴り合ったの?」

あたしは、エビと小松菜みたいな葉っぱのバター炒めを食べながら。

「…あんた、どこから見てたの?」

真剣な顔で聞いた。

「いや…もう、二人の口元が切れてたぐらいから…」

「あたしは…ノンくんが先生を殴ったら、みぞおちに一発もらってる所から。」

「…じゃ、原因は分かんないか…」

「ううん。曽根さんに聞いた。」

「え?」

あたしは水を一口飲んで。

「ノンくんが先生にね。」

「うん…」

「なんで好きな女を突き放すんだ。って言ったら、先生がそれ以上言うな。って。」

「…そりゃ言うよ。もう終わった事なんだから…」

「うん。でも、ノンくんは続けてさ…何もかも捨てる覚悟があったなら、その覚悟を持って最後まで守れって言ったんだって。」

「……」

「で、先生が『おまえに何が分かる』、ノンくんが『あー分かんねーな』、で、ムカついた先生がノンくんを殴った、と。」

「……」

紅美は無言でテーブルの上の皿を見てた。

何?

玉子料理が沙都で、サラダが先生。

そして…こっちの何かの葉っぱの肉巻がノンくん?

うーん。

どれも美味しそうだよ?


「なんでノンくんは…」

「ん?」

「なんで、海くんとあたしをくっつけさせたがってるのかな。」

「……」

「なんか…よく分かんない。空港で、あんな風に抱き寄せたかと思うと…沙都を置いて帰ったり。」

…紅美。

あんた、気付いてる?

これってさ…

ノンくんを意識してます。って言ってるよね…?

いや、でも…

気付いてない…ぽいね…。

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