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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/07/31 11:25:37

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助手席に曽根さん。

後部座席に、早乙女さん、ばあちゃん、あたしと並んで座った。

乗ってすぐ。

「…あいつ、来るかな。」

海くんが言った。

「来るよ。ばーちゃん子だから。」

曽根さんがそう言うと。

「来る勇気はあるけど、来ない勇気はたぶんないわね。」

ばあちゃんは、そう言って笑った。

…ノンくんの事、よく分かってるな…


「紅美、誰に家を聞いたの?」

ばあちゃんは、あたしの顔を覗き込んで…笑顔。

「…歩いてて偶然見つけたのよ。」

「まあ、すごい。」

「…何で勝手に引っ越しなんか…」

あたしが小さく文句を言うと、ばあちゃんはそっと…あたしの手を握った。

「…?」

「海さん、曽根さん、今日は何してたの?」

ばあちゃんが、前の二人に問いかけると。

「えっ……」

「…それは…」

二人は絶句して…答えなかった。

「何だ?何の楽しい事をしてた?」

早乙女さんも、からかうような口調で言う。

「……を見に…」

曽根さんが、海くんをチラッと見ながら言うと。

海くんも曽根さんをチラッと見て。

「…華音おススメの…な。」

って…

華音?

海くん…ノンくんの事、華音って呼んでんの?

「え?なあに?華音おススメのどこに行ったって?」

ばあちゃんが、大きな声で聞き返す。

「……」

「……」

二人はチラチラと顔を見合せてたけど…

「…ストリップハウス。」

観念したように言ったのは、海くんだった。

「ぶはっ!!あははは!!そりゃあ、いい人生経験だったな!!」

早乙女さんが、大笑い。

つられてあたしも…笑ってしまった。

だって…

「…ストリップ行ったって言うのに、どれだけためらうのよ。ムッツリ君たち。」

クスクス笑いながら言うと。

「あっ、勇気を持って言ったのに、酷いなあ紅美ちゃん。」

曽根さんは振り返ってまで言った。

「だって、ノンくんは普通に言ってたよ?裸のねーちゃんがいる店に行って来るって。」

「まあ、華音たらストレート♡」

「キリは普通の心臓じゃないんだよな…」

「同感。あいつはアーティストじゃなくて冒険家にでもなった方が良かった。」

「あはは。なんか分かる。ノンくん、怖い物知らずだし。」

ごっつい男の人が入り口に立ってる、ヤバそうなクラブとかも平気で入っちゃうもんなあ。

止められても臆せず堂々と何か喋って入ってるのを見た時は、知り合い?って聞いてしまったぐらい。

「こっちでそんな事言われてるとは思わないだろうな。」

「後ろついて来てる?あ、来てるね。手振っちゃお。」

「ふっ。変な顔してるな。」

「え、ニカ、バックミラーでそこまで見えんの?どれだけ視力いいんだよ。」

「透視できちゃうんだよね。」

「さすがにそこまでは…」

…なんだ。

こういう事か。


ばあちゃんは、ずっとあたしの手を握ったまま。

優しく笑ってくれてる。


ばあちゃん…

なんかよく分かんないけどさ。


ありがと。

海くんに…

友達を作ってくれて…




ありがと。

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