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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/07/29 12:27:47

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初めて…

男四人で、という買い物を経験した。

沙都とハナオトが真面目に買い物をしている所に、早乙女さんが余計な物をカートに入れて叱られたり。

いくら酔っ払ってるからとは言え…

早乙女さんの意外な一面を見た気がした。

それを見てると…

なんて言うか。

俺、もっと力を抜いていいのか?なんて思った。


ずっと…オフの間も、自分の時間は仕事に費やす事が多かった。

それが当たり前だったし、それを惜しむこともなかった。

変な言い方だが…

外の世界をそんなに知らなかったからだと思う。

関係ないと思っていたし。

教師として桜花に行っていた時も、任務とはいえ楽しむ事もあったが…

完全に、外の世界の事。と、壁を立てていたように思う。

だからこそ…

紅美といた頃は、特別な日々に思えていた。

夢のようだ、とも。


買い物を済ませて家に戻ると、家の前に誰かがいた。

「あ。」

声を出したのは、沙都だった。

そして、運転してたハナオトに。

「ノンくん、あれって…あの人じゃない?」

そう言って指差した。

するとハナオトは…

「……ったく…」

車を降りて、その人物に歩いて…そして走って…

「よお!!キリ!!デビューおめでとう!!」

「何しに来やがった!!てめぇ!!」

い…

言ってる事が、何か…噛みあわない気がするが…

二人はそう言って…

「いてっ!!」

「あたっ!!」

なぜか同時に叩き合って。

「何しやがる!!」

「おまえが先にやったんだろ!!」

ポカポカと…子供のケンカのように殴り合った。

「……」

俺が途方に暮れてると。

「あの人、ノンくんの友達。」

沙都が苦笑いしながら言った。


「こいつ、曽根。」

若干頬を赤くしたハナオトが、友人を紹介した。

「はじめまして。曽根です。」

曽根くんとやらは、俺達一人一人にペコペコと頭を下げた。

二人は肩を組んで家に入る。

その姿に…何となく、モヤモヤする俺がいて…

これはヤキモチなんだろうな。なんて苦笑いをした。


それから…

本当に、俺と早乙女さんで料理をする事になった。

「家でも料理を?」

「いや、全部嫁さんがしてくれる。」

「それにしては、手際がいいですね。」

「親父と暮らしてた時は、全部やってたからね。」

早乙女さんと並んで、カレーとサラダを作った。

凝ったものは作れない。と言うと、じゃあカレーで。と、ハナオトが言ったからだ。

料理をしながら、腹違いの弟妹達の話を聞いた。

詩生は少し潔癖症な所があって…とか。

園は自分のコピーみたいだから、気を抜けない…とか。

留学先から帰国した千世子が、見違えるほどたくましくなっていた…とか。


テーブルにカレーとサラダを並べて。

5人で『いただきます』をした。

食事の最中に、曽根くんが。

「…もしかして、SHE'S-HE'Sのギターの人ですか…?」

と、早乙女さんに聞いて。

「ぶはっ!!おまえ、今頃気付いたのかよ!!」

ハナオトが、曽根くんの背中を叩く。

「いや…だって、ステージでのオーラと違うから…」

「今はオフだから余計なオーラは出さないよ。」

「えー…早乙女さん、普通にしてても雰囲気あるけどなあ。」

「まあ、この風貌じゃ、普通のオッサンにしては怪しいよな。」

「…沙都にはソーセージをやろう。華音にはわさびを見舞ってやる。」

早乙女さんがハナオトのカレーに、なぜ買ったのか分からないわさびを入れた。

「あー!!」

「残さず食えよ。」

「曽根!!おまえのせいだ!!責任取れ!!」

「しっ…知らねーよ!!」

こんなに賑やかな食卓は初めてで。

俺は、こんなオフをくれた親父と…

この全てを与えてくれたさくらさんに、感謝した。

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