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ジンさんのセックス~時々 妄想

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小説)85その香りに包まれて

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/07/26 06:47:47

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「何か?」
彼は扉のすぐそばに座っていた。その顔はとても怒っているように見えた。
「お前の話ってなんだ?」
そこにいることに本部長は少し驚いていたようだった。声のトーンも少しだけ落ちた。

「入っていいですか?」
興奮気味の本部長とは対照的な冷静な声だった。彼は本部長の返事を待たずに、部屋に入った。私の隣に座る。本部長もソファに戻った。
「話って…理沙と結婚するってことか!」
彼は本部長を凝視する。
「昔は知らないですが、今は俺の彼女なんで……名前で呼ばないでもらえますか?」
「……お…おお…」
彼はいつもにこやかで滅多に怒りを露にする人ではない。その彼の静かでかつ怒りを含む語気の強さに、背中がゾクリとした。ちらりと彼を見ると、本部長に向けられた強い目とは裏腹な、いつもと同じようににこりと笑った。そして、私の手を握った。

「先ほど店長が言われた通りです。両親へ挨拶に行きたいので、二人ともで申し訳ありませんが、数日有休を頂きたいのですが……」
「お前みたいな若造が…理沙を幸せに出来るのか?」
彼の体がビクンと小さく跳ねた。

本部長の高圧的な態度は今に始まったことではない。付き合っていたときも、今思えばこんな感じだった。気がついたのは、別れてからだったが。本部長と私の立場では無理はなかった。もともとスタートは上司と部下だったのだから。だから、別れをきりだされた時も、何も出来なかった。ただ、私が悪かったのだと自分を責めた。結婚が決まったと聞いたとき、悔しくて涙が止まらなかった。それでも彼を心底憎むことは出来なかった。私にとって本部長は絶対君主で、彼の言ったこと、したことが間違っているなんて思いもしなかったのだから。

でも……今は……違う!

私の隣には、私を愛し、私を認め、私を大切にしてくれている人がいる。もうその手はどんなことをしても離したくない。

私の中で、本部長に対する猛烈な怒りがこみ上げてきた。

本部長に対してこんな感情を抱いたのは、初めてだった。

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