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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/07/27 12:35:41

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本家のお嬢さんから聞きだした住所に向かう。

…思い切り治安の悪い場所じゃねーか…

何だって、そんな所に一人で行かせる?

本家のお嬢さん、ちょっと頭わりーんじゃねーか?


心の中で毒気付きながら、地下鉄を降りた。

「……」

そこで、ふと足を止める。


もし…紅美の訪問を、本家様が受け入れてたら?


理由があっての別離だった。

お互い、抱えてる柵的な物を取っ払えば…

結ばれない事もない。

それに気付かないんだろうか。


家まで行くのはやめた。

だけど、紅美がいつ帰るかも分からない。

…俺はアホか。

紅美はバカだが、俺はアホだ。

何となく、一人でそんな事を考えながら、引き返すか、どうするか…ボンヤリとしていると…


「うわーん!!」

…この声…

声のした方に向かってみると、三人の男に囲まれた紅美が…

「わああああーーーん!!」

「おっ…おい!!やめろ!!」

「うわーーーん!!」

「ちっ…」

その大号泣に、男達はドン引き。

紅美の周りから走り去った。

「うわあーーーん!!」

…ダメだったのか。


俺は溜息をつきながら紅美に近付くと。

「紅美。」

後ろから、額に手を当てた。

紅美の首がカクンとなって、泣き声が止まった。


「ったく…大声で…恥ずかしい奴だな。」

「……ノンくん…?」

泣き止んだ紅美が、俺を振り返る。

「帰るぞ。」

紅美の手を握ると。

「な…んで…?」

紅美は鼻水をすすりながら問いかけた。

「おまえに呼ばれてるなと思って。」

顔を見ずに言うと。

「……」

うさんくさそうな無言を返して来た。

それで紅美の顔を見ると…

「…ブス。」

ほ…本当に…救いようのないブス…

「ど…どうせブスだよ…」

「本当にな。ひっでぇブスだ。」

「も…もー!!ブスブスうるさい…もう、やだよ。」

紅美がしゃがみ込んだ。

「……ったく…」

溜息をつきながら、紅美の正面にしゃがみ込む。

「おい。」

「……」

「…何があったか知らねーけど、今夜は付け込まずに甘えさせてやる。」

「…は?」

「そんなガキみたいに泣いてる女には手出さねーよ。ブスだし。だから、安心して甘えろ。」

「……」

「ほら、おぶってやるから。帰ろうぜ。」

「…歩ける…」

「ふらっふらじゃねーか。」

「……」

「早く来い。」

「……」

背中を向けると、紅美は割と素直に乗って来て。

立ち上がって歩き始めると、紅美は俺の背中でうだうだと何か喋りはじめた。

…こいつ…酔っ払ってんのか?

そう言えば、本家のお嬢さんも酒臭かった。

…勢いに任せて行って、玉砕した…と。

情けねーな…

ま、勢いに任せなきゃ行けなかったんだろうけどな…。


「うー…辛いよー…」

こいつ…

俺は知らない事になってんのに。

いいのか?

「俺の中から消えてくれ…なんてさー…酷いよ…」

「……」

そりゃ酷い。

「んー…ノンくん…」

これは…独り言なのか。

それとも、俺に話しかけてるのか。

「ノンくん…いい奴だな…好きになれたらいいんだろうけど…あたし達は…仲間だし…それ以上は…ない…よ…」

…独り言かよ。


「……バーカ。口に出して言うなよ。」

酔っ払ってる紅美に。

ボロボロになってる紅美に。

俺は、それぐらいの嫌味しか言えなかった。

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