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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/07/26 14:34:20

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「うっわ、いい部屋!!」

海くんは宣言通り…

贅沢な事に…最上階の一番いい部屋を取ってくれた!!


「ベッドふかふかー!!」

あたしがベッドにダイブすると。

「ガキか。」

海くんは小さく笑った。


バスルームを覗くと、バスタブがすごく広くて。

「せっかくだから、お風呂も一緒に入ろうよ。」

そう言わずにはいられなかった。

「…遠慮しとく。」

「なんで?今更恥ずかしがる事ないでしょ?」

「そうじゃなくて。」

「…ああ、別に反応しなくてもショック受けないから。」

「いや…そうでもなくて。」

「…何よ。」

「……」

「あっ、分かった。実は反応しそうだけど、三秒とかでどうにかなりそうだから嫌なんだ。」

あたしがケラケラ笑いながら言うと…

「おまえ…人の気持ちを覗いたような事を…」

海くんは、うなだれた様子でそう言った。

「えっ…」

「……」

反応しそう…って。

それって…

「しよ。早くてもいいから、しよ。」

「ハッキリ言うな。」

「お湯張ってくる。」

海くんの返事も待たずに、あたしはバスルームへ。

…全然…ムードも何もないのに。

海くん、どうして反応しそうって思ったのかな…。

理由は何であれ…

もし、海くんがセックスできるようになったら…

それって、きっと自信を取り戻すきっかけにもなるよね…?


「さ、脱いで脱いで。」

「おまえ…」

「じゃ、あたしの脱がせて?」

そう言って海くんの前に立つと。

海くんは…ゆっくりと、あたしのシャツのボタンを外し始めた。

…やだな…

自分から言ったクセに、緊張して来た…。

「や…やっぱり、自分で脱ぐ。」

海くんの手を取って言うと。

「おまえが脱がせろって言ったのに?そりゃないだろ。」

海くんは…おもしろがってる。

「…じゃ、あたしも…海くんの脱がしてあげる。」

…元々二つ開いてたボタン。

三つ目を開けてると…ペンダントが見えた。

意外だな…って思ったけど…

クロスのペンダントトップが、二つついてる…。

「……」

あたしが黙ってそれを見てると。

「…こんな事で祈りや戒めにはならないと思ってるけど…」

海くんは、それに…そっと触れた。

「…亡くなった人のため…?」

「ああ。」

「…小さい方は…」

「……」

「…そっか。ありがと。」

あたし達の、子供の…だ。

海くん…ずっと…こうやって一人で抱えて来たんだ…


せめて…

明日の夜まででも。

少しでも、海くんの気持ちを軽くしてあげたい。

あたしにそんな力があるかどうか分からない。

だけど…

これから先…

海くんが誰と一緒になったとしても。

その人に対して、海くんが素直になれたり、自分を出せるように…

あたし、その手助けをしたい。


…本当は、あたしがそこにいたいけど…

…無理だもんね…



お互い裸になって、バスルームに向かった。

シャワーでお湯をかけながら…海くんがあたしに触る。

「あ…」

それだけで声が漏れてしまって…

ちょっと…恥ずかしくなった。

だけど…

「…ヤバい…」

先にそう言ったのは海くんで。

海くんは、あたしの肩にもたれかかって溜息をついた。

「…いいよ?」

「…最悪だな…」

「あたし、こういうのがカッコ悪いなんて思わないから。」

「……」

「最悪なんかじゃない。今の海くんだもん…。そこにあたしが一緒にいれて…嬉しい…」

海くんの首筋に軽く噛みつく。

海くんは体をこわばらせたけど…それはすぐに力が抜けた。


指を絡めあって…キスをして。

バスタブで…体中を触り合った。


あの日、別れて…

あたしは…ノンくんと寝た。

海くんは知らないけど、あたしに何もなかったとは思ってないはず。

その間…海くんは、朝子ちゃんと…一緒に暮らしてた。

本当なら、別な人のものになったお互いを…

嫌だ。って…思うものなのかな…?


あたし達はただ、懐かしむように。

お互いの体を確かめ合うように。

肌の感触を指先に残すかのように。

ずっと、触り合った。


今は…二階堂もバンドも関係なくて。

世界中に二人きりだって思ってもいいよね…?


「…紅美…」

ベッドの中で…

海くんは…あたしを抱いた。

…抱けた。

あたしだから…じゃ、ないと思う。

ずっと心の中に鬱積してた何かを…

たぶん…一般人を死なせてしまった事…

それを口に出した事で、何か変わったのかもしれない。


「海くん…」

背中に爪を立てた。

何度も…何度も。


首筋に這う唇。

腰をなぞる指先。


どれも…忘れない…

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コメント6

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  1. ヒカリさん(99歳)ID:6576381・07/26

    スズさん
    まったくもって、私のやり方…(ノД`)シクシク
    奈落の底好き…

  2. ヒカリさん(99歳)ID:6576379・07/26

    アイさん
    たぶん最初からくっつける気なかったんだと思います。←やっぱり鬼
    でも幸せにはなります!
    まだまだ揉めるけど!←

  3. ヒカリさん(99歳)ID:6576377・07/26

    アリアンヌさん
    2人どころか、全員幸せにします!
    色んな形で!←首絞め中

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