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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/07/26 11:12:29

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ゆっくりお風呂に浸かって、フェイスマスクをして顔のむくみを取った。

たっぷり汗をかいて、アルコールをとばして…

何となく、体も気持ちも、若干軽くなった気がした。

天気いいし…散歩にでも行こうかな。


ノンくんに、夕べ連れて帰ってくれた事…お礼言いたいんだけど…

…でも…ちょっと顔合わせ辛いし…

帰ってからでいいか。


「ん~…いい天気!!」

伸びをしながらそう言うと、通りすがったご婦人が笑顔になった。

バーク公園は結構な人で賑わってる。

ジョギングする人、サイクリングコースを楽しむ人、遅いランチを満喫してる人、お昼寝してる人、犬の散歩に、子供達のボール遊び…

…うん。

来て正解。

みんな笑ってて…何だか楽しいや。

木陰にレジャーシートを敷いて、その上に仰向けに寝転ぶ。

ついでに、持って来た小説を開いて…読み始めた。


こっちに来て、ずっとバンドの毎日で。

まあ…あたしは怪我して入院したりもしたけど…

久しぶりに、こんな時間が取れた。

…夕べの痛手がなければ、もっといいんだろうけど…

それを忘れようとしてるからか…

あたしは、人の多い場所で、こんな優雅な時間を満喫している。


ふわあああ~…眠いな…

開いた小説は、三ページも進まない内に…あたしの顔の上で顔隠しをする役割に変わった。

ポカポカ陽気で…気持ちいい…


どれぐらいそうしてたのか…

ドサッ。

ん?

ふと、人の気配。

頭もとに…誰か…座った?

文庫を取って見上げようとすると。

あたしの手より先に誰かの手が、文庫を取り上げた。

「……」

そこに見えた顔は…

「…海くん…」

「…夕べは悪かった。」

「な…なんで…ここに?」

「アパートに謝りに行ったら、おまえが出て来たから…」

「…つけたの?」

「…声がかけられなくて。」

「……」

海くんは…

黒ずくめじゃなくて。

ものすごく…ものすごく久しぶりに見る…私服。

超プライベート…って事だよね…


「…それで…何。もう、いいよ。もう…終わったんだって、ちゃんと分かったし…」

あたしが寝転んだまま、しどろもどろに言うと。

「…考えた。」

海くんは、小さくつぶやいた。

「…何を。」

「俺は…終わらせるには、紅美を傷付ける事が正しいって思ってた。」

「……」

「傷は…時間が経てば癒える。俺が悪く思われようが、紅美が新しく誰かと進んで行けるなら…って思った。」

海くんの指が…

あたしの前髪を分ける。

「…俺達には、先がない。」

「…何回も聞いた…」

「だったら、それをお互いが納得して…」

「……」

「ちゃんと、笑って別れる事が出来る方が…」

「って、あたしは言ったよね?」

「紅美はそう言ったが、俺にそれが出来る自信がなかった。」

「…どうしてよ…」

「一度、そうやって終わった事になっただろ?」

…最後に…あたしのアパートでキスをして。

愛してた。って…過去形で言い合って別れた。

「…うん…」

「おまえは、引きずらなかったか?」

「……」

「引きずってたよな。」

海くんは、あたしの髪の毛を撫でながら…話を続ける。

「だから、温泉で会った時…あれは失敗だったって思ったんだ。」

あ…当てはまり過ぎて…痛い。

…そっか。

結局…海くんは…優しいんだよね…

あたしを突き放すの、本当は辛かっただろうに…


「…で?」

「…今度こそ、笑い合って終わろう。そう…言いに来た。」

「……」

「どうだ?」

「今日…一日?」

「今日と、明日丸一日。」

「…じゃ、一泊二日?」

「……期待に応える自信はないけど、泊まりでもいい。」

あたしはガバッと起き上がると。

「あの海行こ!!」

荷物をまとめて、海くんの腕を掴んで走り出した。

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コメント2

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  1. ヒカリさん(99歳)ID:6576374・07/26

    スズさん
    泣か〜な〜い〜で〜泣か〜ないで〜←舘ひろし

  2. スズさん(39歳)ID:6576269・07/26

    ……(´༎ຶོρ༎ຶོ`)

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