不器用なわたしたち

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テーマ:小説 > 回顧録

2016/12/01 12:45:28

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高野さんとはそれから会社でも顔を合わすタイミングがなかった。
私は会社の飲み会も理由をつけて断っていた。
2週間程過ぎて、自動販売機の前でばったり会った。

「なんか久しぶりだね。」

「お疲れさまです。」

「最近飲み会こないじゃん。」

「いやぁあれ以来ちょっとお酒は・・・」

うそ。長瀬とはしょっちゅう飲んでいる。

「俺は小娘に振られて傷心なのに。」

「え?」

「家に連れて帰ったのに男が迎えに来てそのまま帰られるなんて初めてだよ。」

「すみません。」

缶コーヒーをくれた。
あ、これはちょっと話しに付き合えって事ね・・・


休憩室の椅子に座った。
なるべく不自然じゃないくらい遠い席を選んだ。

「警戒してるし。笑」

図星で恥ずかしかった。


「飲まないの?」

「あ、頂きます。」

苦手なプルトップ。
でもこの人にお願いするのなんかやだ!

意を決してプルトップを開けようようとしたら

「あ、そかそか」と
言ってひょいと取って開けてくれた。


私はとにかく勢い良く缶コーヒーを飲んで早くこの場を去ろうとした。

「プルトップ開けられないって、実は計算?」

「え?」

「宮沢って実は計算高い?」

「そう見えるならそれで良いです。」

なんかちょっと泣きそうになった。
でも仕方がない。そう取られるんならそれでいい。


「ごめん。いじめ過ぎた。あれ以来全然顔出さないし、俺焦らされてるのかなって。笑
今は今でなんかそんな可愛らしさをアピールするし。」


高野さんは長い指でテーブルをトントン叩きながら話した。

「あの、すみません。私。。。男の人とその・・・」

高野さんはびっくりして組んでいた足を解いた。

「キス、初めてだった?!」

うんと頷いた。
恥ずかしくて顔が真っ赤にゆで上がった。


「まじか。ごめん。ほんとごめん。俺大変なことしちゃったね。」

ぶんぶんと頭を横に振った。

「自己責任です。いい大人なんですから。」

高野さんはクスっと笑った。
「プルトップも開けられないくせに。」

「練習します。」

「迎えに来た男は彼氏とかじゃないんだろ?何?」

「友だちです。飲み友だちです。」

「ふーん、男女の関係はないの?」

「や、だから、わたし・・・」

ニヤニヤしてる高野さん

「じゃぁ俺と付き合わない?」

「え?」

「好きな奴とかいないんだったら俺と付き合おうよ。」

「ごめんなさい。」

「即答かよ。笑」

「ま、考えてて。」

そう言って高野さんは休憩室を出て行った。


なんだろう一体。困った・・・

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