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切ない恋の物語 

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高校時代182

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テーマ:小説 > 恋愛

2016/12/01 11:54:36

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お兄さんが出ていき
家の中は、静まり返っていた。


「お邪魔します…」



リビングに入ると
テーブルの上に
飲みかけのグラスや
食べ散らかしたおつまみが
そのままになっていた。


ソファーには
脱いだ洋服が散乱し

ダイニングも、お菓子の袋や
お酒のビンがいくつも置いてあった。


いつもまるで
生活感がないぐらい綺麗だけど


ちゃんと人が住んでいるのだな…と


ちょっぴりホッとする。



「あぁ、ごめん。


散らかってるけど気にしないで。」


「あ…ううん。全然気にならないよ。

それより……

今、誰もいないの?」


「みたいだな。

後で沙羅が帰ってくるかもだけど。」


今まであまり
気にしないようにしてたけど


純平が沙羅さんの事を
《沙羅》と呼び捨てにする事が
何となくモヤモヤする。


きっと彼は
意識していないから
言えるのだろうけれど…


今まで


沙羅さんとお兄さんが
付き合っていたからなのか


そこまで気にした事はなかった。


なのに、さっきのお兄さんの言葉


“  俺は生まれてから一度も

女に本気になった事がない。 “


その一言が
胸にひっかかって仕方がない。







……パタン。


部屋に入り、ドアを閉めるなり
純平は後ろから私を抱きしめてきた。


そのままベッドへ移動し
ドサッとなだれ込む。


彼の顔が
吐息が届く程の至近距離に近づき
一気に脈が上がる。


静かに目を閉じると
彼は、そっと
触れるか振れないかぐらいの
優しいキスをした。


「ねぇ…一つ聞いていい?」


「うん?」


「俺の事、誘ってる?」


「えっ?」


「今日の服…

めっちゃ可愛いくて好みだけど……




目のやり場に困る。」


何だか恥ずかしくなって 
慌ててベッドから飛び降り
立ち上がった。


「……ゴメン

そんなつもりじゃ……!!」


やっぱり張り切っているって
思われたかな?


もう少し
無難な格好にすればよかった!!


どうしよう…と
後悔してももう遅い。


恥ずかしさに耐え切れなくなり
身体中変から汗が吹き出てくる。


何とか気持ちを落ち着かせようと
深呼吸するものの、落ち着かず


部屋中を意味もなく
ウロウロしてしまった。


そんな私を見て
純平はプッと笑い出した。



「とりあえず落ち着けw」


ピタリと足を止め
不安な顔で彼を見つめると


「謝らなくてもいいさ。

俺としては嬉しいし。

いいから、こっちおいで。」


彼は、ベッドの上で両手両足を広げ
私に手招きをした。



こっちに来い…って事?


少し迷いながらも
ゆっくりベッドに上がる。


遠慮しながらも
四つん這いで彼に近づき
目の前でちょこんと正座をした。

 
彼と向かい合い
何だか妙に恥ずかしい…


彼の視線にたえられなくなり
フッと目をそらすと


彼は私をグイッと抱き寄せた。


 
その温もりに
頭の中が真っ白になり


思考回路が完全にストップし
フッ…っと抜け落ちてしまった。


「どう?…少しは落ち着いた?」


耳元で純平がそっと囁く。


「う…ん。」


私は、やり場のないダランとした手を
遠慮がちにそっと、彼の背中に回した。





*

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