再会から7年の物語

私が⁉ 妻なのに好きな人が出来ました。

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おばぁーちゃんの思い

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テーマ:小説 > 恋愛

2016/11/30 10:44:39

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告別式から
1週間
瞬から連絡がきた

「この前は、ありがとう(笑)」

「うん…………体調は、大丈夫?」

「うん大丈夫だよ〰〰(笑)」

「うん……」

「ミナ土曜空いてる?」

「土曜?……ぅんぅん!空いてるよ!」

「無理してない?楓と萌は?」

「午前は11時まで仕事いかなきゃならないけど、そこからは大丈夫、私仕事だから楓と萌は私のお母さんとスパ行くって!(笑)」

「そっかぁー…………じゃぁーちょっと付き合ってもらっていい?」

「いいよー(笑)…………どこ行くの!?」

「ばぁーちゃんのいた施設に……荷物持ちにね……ごめんな…………」

「なんで謝るの?(笑)…………行くよー(笑)」

「ばぁーちゃん、あんなに子供が居たのにな…………おっちゃんも、おばちゃんも最後の仕事は甥っ子のオレに任せっぱなしだよ💦」

「(笑)…………瞬が行くほうが、おばぁーちゃんも喜ぶよ!ね!(笑)」


そんな話をして
4日後の土曜日

私が瞬の実家へ
着いたよーって
LINEしたら
すぐに出てきた瞬

「オレの車で良いよ(笑)」

「私ので行こう(笑)…………いつも乗せてもらってるから(笑)」

「そう?(笑)…………ありがと」


葬儀の話も
いろいろ聞いた
トシ子と結婚してることは
親戚は誰1人知らないから
トシ子は葬儀には
居なかった

山中湖の施設に
着くと
担当者が出てきた

茶色のボストンバックと
A4サイズの封筒

「いろいろと、ありがとうございました」

瞬は担当者の河西さんに
深々頭を下げた

河西「優しいおばぁーちゃんだったね(笑)……私達にも良くしてくれたのよ(笑)」

瞬「そうなんですね(笑)」

河西「えぇ!……お花が好きで元気な時は窓から外を見ては花の名前を教えてくれたの(笑)……貴方が帰った後は貴方の話をしてくれた(笑)……とても優しい孫だって言ってたわ(笑)……」

瞬「オレはばぁーちゃんに育てられたようなものなんで(笑)……ばぁーちゃんからしたら、手がかかるほど可愛かったのかもしれないですね(笑)」

河西「(笑)……それはあるかもね(笑)…………封筒の中に手帳を入れといたんだけど、よくそれを見ながら貴方の自慢をしてた(笑)…………供養にもなるから目を通してあげてね(笑)…………」

瞬「はぃ!…………ありがとうございました!」

瞬はもう一度
深々頭を下げた

私達は
湖畔のカフェへ
今日は
少し暖かい

席に座ると瞬は
おばぁーちゃんの
手帳を開いた

私はカフェモカの
注文をするのに
席を離れた

カフェモカが
出で来るまでの間

瞬の後ろ姿を
見つめていた……

きっと
寂しいよね…
こんなに元気がない
瞬は初めてだし……

こんなふうに
本当の大人に
なって行くんだと
身近な人の
死を通して
感じる…………


席に戻り
瞬の前にそっと
飲み物を置いた

真剣に読んで
目を潤ませている

そんな瞬を
見てはいけない
気もして
店内のケーキやクッキーをみに

ケーキを買って席に戻り
次は
クッキーを買って戻り…………
次は
紙ナプキンを持って戻り……


「(笑)ミナ…………(笑)……何してんの(笑)……誰がこんなに食うんだよ!(笑)」

そう言って
私の頭を
クシャクシャっと撫でた

「落ち着きないね💦💦」

「(笑)大丈夫!…………これ見て……」

2枚の写真

おばぁーちゃんとカナタくん
おばぁーちゃんがカナタくんを
抱っこしている写真

おばぁーちゃんとカナタと瞬
瞬の手が伸びていて
明らかに自撮りであることが
わかる写真……

「ばぁーちゃん楽しそうだよなぁー(笑)」

「うん(笑)……瞬も良い顔してる!(笑)」

「(笑)…………それとこの走り書き…………ミナちゃんって書いてある…………」

「うん…………」

「これもみて(笑)…………【カナタくん、瞬の赤ちゃんらしい】らしいって!可笑しくねぇー?!(笑)…………それとココ!…………【高校生の瞬の彼女、ミナちゃん。この前もきてくれたな】って(笑)…………最後のな!って(笑)お茶目だなぁー(笑)……」

「うん(笑)」

手帳をペラペラめくっていた
瞬の手が止まった

「…………瞬?」

大粒の涙が
瞬の目から流れた

手帳を私に
差し出した

そこには

【可愛い瞬…もう高校生…大きくなった…幸せになるんだよ…………】

本当に
本当に
瞬が、可愛くて可愛くて
仕方がなかったおばぁーちゃん

亡くなる10日前
最後に記した言葉は
瞬への
愛しい
気持ちだった


瞬はワサワサっと
紙ナプキンで涙を拭き
ケーキをパクパクと
食べ始めた

「これ!旨っ!(笑)」

「あぁ〰〰〰〰ちょっとちょうだいよぉー(笑)」

「やんなぁーぃ!(笑)」


カフェを出て
瞬は

「オレもまだまだだな!お前に涙を見せるなんてよー!!しゃらっ悔しい!!(笑)」

しゃらっ悔しい…………って💦💦

「ちょっとだけ……大人になったね!(笑)」

「はぁ〰〰〰〰?(笑)」

「ちょっとだけ!大きくみえるよ(笑)…………お腹が(笑)(笑)(笑)」

「テメー!!💦💦お前がケーキとかクッキーとか買ってくるからだろぉ〰〰〰〰!!!…………(笑)」


それから
瞬は泣かなかった

おばぁーちゃんの
話はするけど
笑って話せる
思い出だけ……

瞬の実家に戻ってすぐ
瞬はおばぁーちゃんの手帳を
仏壇の引き出しに
閉まった


…………

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