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【小説】ボク恋~大学生編~(BL*R18)

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お見通し【375】

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テーマ:小説 > BL

2016/11/30 14:46:13

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★ボクはそれでも恋をする★       





ホールに戻ってきたタクミをアスカが
迎える。


「頑張ったね。タクミちゃん」

「どうです?ボクでもできるでしょ」

「そうね。さ、一緒に片付けよっか」


アスカが腕まくりをすると、タクミが
その手を掴んだ。


「片付けはボクがします。こんな深夜
ですけど、カオルさんの様子を見てきて
もらえませんか?」

「は?」

「今夜だけは一晩中、家族の出入りができ
るみたいなんです」


タクミがまた淋しそうに笑う。


「私は家族じゃないわ」

「家族みたいなもんじゃないですか。お願い
します。ボクの代わりに行ってきてください」


アスカは小さくため息をついて、頷く。


「判ったわ」


了承してくれてホッとしていると、アスカ
の手が急に伸びてきて、タクミを抱きしめた。


「わっ」

「タクミちゃん。辛そうな顔してるけど、
新しい年はきっといいことあるわ」

「アスカさん…」


タクミはアスカの背中をギュッと抱き返す。


「今夜は一人にしてあげる。泣きたいだけ
泣きなさい」

「ありがとうございます」


腕の力を抜き、タクミの前髪をかき上げ、
おでこにチュっとキスをする。


「行ってくるわ」

「お願いします」


タクミの頭をポンポンとして、店を出て
いった。




さっきまでの喧噪がうその様に静まり
かえったホール。

タクミはカウンターからいつも自分が
使っていた銀色のトレイを持ってきて、
グラスから片付け始めた。

皿は紙の物を使っていたので、ゴミ袋を
もってテーブルを回る。

紙テープや紙吹雪、クラッカーの破片を
かき集める。食べこぼしや、水滴を布巾で
丁寧に拭いてまわり、ホールが粗方片付く
と、厨房へ入り、グラスを洗う。



細かい掃除やグラス磨きが終わる頃に
なると、空が白んできた。
地下にいるタクミは、それに気づかず、
在庫確認などの、事務仕事を始める。





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