ナホさんのブログ

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悪い男と女 1

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テーマ:小説 > 妄想

2016/11/28 23:09:48

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私は浴室に入って身体を洗いながら、お母さんに心の中で詫びていた。
お母さんが好きになって再婚した男と、これからそういうことをしなくてはならなくなった、ごめんなさい。
でも、私は生きていきたい。
敢えて苦難の道を選んでも大丈夫なほど、私は強くないし、
自分だけが黙っていれば生活は安定するのだ。それに、悪魔と私は血は繋がっていない他人なのだ。
今思えば、お母さんに詫びるというよりは、呪文を唱えて自分を鎮めているみたいだった。

風呂から上がり、部屋着に着替えて、居間に向かった。
悪魔は「俺も風呂に入るから、待っていなさい」
と言い、私はまた一人の時間に残された。
身体は強張っていて、少し震えだした。
正直なんだ、私はすごく怖いんだ。
改めて自分の心と向かい合った。
私は、初めてではない。だから、たぶん痛いとか肉体的苦痛はそれほど味わわないだろう。
でも、こんな形はやっぱりいやだ。

悪魔が風呂から上がってきた。
いつもの部屋着だ。
「行こう」とだけ言った。
悪魔とお母さんの部屋に、肩を抱かれて入っていく。
ずっと入ってない、どこかひんやりとした部屋。
シングルベッドが二つ並んでいる。

「震えているな」と悪魔に言われた。
「いやだもの」と答えた。
「そうだろうな」と言ったすぐさま、ドアノブを握り閉めて、
私の部屋着を脱がせる。
「ずっといい身体してるとは思っていたけど、やっぱりそうだった」と独り言を言い、
手慣れた調子で、全部取り払った。
「後ろを向いて」
現実も悪魔も見たくない私は、言うとおりにした。

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