ブログランキング23

ユキさんのブログ

エンディング♪世界が終わるまでは〜♪のとこをYSB登場選手に置き換えると萌えてしまう

  • 記事数 787
  • 読者 2106
  • 昨日のアクセス数 16308

高校3年生 水中のマウンド

しおりをはさむ

テーマ:小説 > 恋愛

2016/11/29 15:14:01

  • 261
  • 16

「始めるぞ〜!」

先生を見つけて感涙の2人と
ちょっとウケてる涼太と
血の気がなくなった私

くまさんコーチの熊声に
大道の女子2人は集合の列に走って
「かな、そろそろ集合言われる方に慣れろ」
呆然とした理由はわかってるくせに
そんな冗談を笑ってかます涼太

ビート板を持って黒帽子と白帽子の上級者しかいない中
ポツンと緑帽子は浮いた
どんな順番かわからないけど
くまさんコーチが名簿を見ながら名前を呼んで
「涼太!」
「はい」
「大輔!」
「はーい」
みたいなみんな下の名前
で、最後に
「緑帽、かなちゃーん」
「は、はい…」
祥ちゃんの決定によりかなちゃん呼び
緑ってわざわざ言ってくれなくていいのに

ただ、苗字呼びじゃなくてよかったって思った
同じ苗字ってくらいで
私と先生が結婚してるなんて思わないだろうけど
紫藤さんを好きな人からしたら
紫藤って名前に敏感だろうし

「黒帽、最後10分でタイム取れよ
 あと涼太、終わったら事務所な」
「はーい」
「よし始め〜」
「よろしくお願いしまーす!」」」

「緑帽子さんこっちですよ〜」

わかってますけど

8コースにピョンと飛び入った祥ちゃん
1人しかいないのにわざとらしく呼ぶ

「バタ足〜」
マンツーマンだから
私がビート板でバタバタ行くと
祥ちゃんは横をスイスイついてきて
「膝」
時々止められ
足をバタバタ動かされる

チラッと見学席の先生を見上げると
ちょっと笑って見ていて
そのガン見ぶりにイラっとした
「どうした?」
「いえ…」
「ん?あれは…」
「知らなーい」
「そんな言うなよ
 せっかく見にきてくれたのに」
「嫌だし!恥ずかしい!」
「反抗期の娘か
 普通みんな彼氏が来てたら
 ニコニコでこっそり手振ったりしてるぞ」
「いいの、今は他人」
「でもすんげえ手振ってるぞ」
「あれ涼太のパパとママだよ?」
「え?あ、そうなの?」
「会ったことないの?」
「大会の時とかは
 見に来てたかもしれないけど
 直接会ったことはないな
 めっちゃ似てるじゃん」
「そう?」
「涼太はパパで奏太はママか?」
「うん、そうだね」
祥ちゃんはちょっと嬉しそうだった
そうちゃんを思い出してる感じ

「サボるな、足動かせ」
急に現実に帰ってきてスパルタ

それから息継ぎやら手の動かし方やらいつも通り休む間も無く泳ぎ続け
見学席を見る余裕も無くなった


「ラスト10分!タイム取るぞ〜!」
黒帽子と白帽子たちはみんなプールから上がって順番で飛び込み台から笛の合図でザッパーン

卒業までにあんな風に泳げるようにはならないと思う

みんなホントにオリンピックみたいで
「わ、柏木さん上手だね」
「あれを見て上手だねって感想の
 お前の素人感が可愛いぞ」
「はあ?」
「あ、次5コース涼太だぞ」
飛び込み台に立った涼太は
後ろで順番待ってるお友達となんか笑ってふざけたりしていた
「次〜!」
順番が来てゴーグルを付けようとした涼太と目が合って
涼太はそこがマウンドみたいにフッと笑って
黒いゴーグルで目を隠した

「よーい」ピッ!

水しぶきなんてあがらない
静かに水中に吸い込まれる
しばらくの沈黙

動き出した水面はよけいな白波はたたず
泳ぐよりもスーッと滑って行くみたい
水がかきわけられる波紋がゆっくり流れ
こんなに長いコースをもう折り返した

ここは水の中

青いのは水の青

その中に描かれる線は
白球ではなく水の軌道だった


バタ足の止んだ私に
祥ちゃんは何も言わなかった

壁にタッチした涼太はゴーグルを取って

胸をポンポンって軽く2回叩いて笑った


その目線はそのまま見学席を見て
ガン見のけいくんと紗江ちゃんに手を振った

先生は涼太のクロールに見とれていた
見ていたものは同じ


マウンドを見た気分だった



「ほら、宝探しやるぞ」
祥ちゃんがカラフルな宝石に見立てた重いプラスチックを適当に沈めて
「どっちが多くとれるか競争!
 よーい、ドン!」
は?
いつもは1人でちんたら拾って遊ぶのに

「絶対俺の勝ち」

さっきと違って
わざと私にかかるように
バシャっと飛び込んだ涼太
そのまま浮き上がらず

「3つゲット〜」
出て来たらもう3つも取ってて
「はあ?ズルい!」
「かなちゃん負けるぞ!行け!」
恒例の締めくくりのお遊びに今日は涼太が遊びに来た




「かなちゃん今日はカレピと帰る?」
「待ってるだろうしね
 あ、祥ちゃん乗って行けばいいじゃん」
「うそ、いいの?」
「遠慮しないんだ」
「しない、寒いしラッキー」

シャワーしてサウナで暖まって
着替えてからドライヤーでしっかり乾かす
女子更衣室の鏡前は帰り際は大混雑
「かなちゃんそれ何?可愛いね」
「乾燥するからクリーム…使う?」
さっきの大道の2人
「いい匂い!」
「どこで買った?いくら?」
「大道の…下のとこ、1800円くらい」
「高い」
「お母さん買ってくれるの?」
「うち小遣いで買えって言われる」
「かなちゃんお小遣いいくら?」
「えーっと…」
高校生のお小遣いっていくら?
「えへへ」
なんとなく2人とも
私が準備終わるのを待って一緒に外に出た


「かなち…」
シーーー!!

先生は私を見つけ
2人は先生を見つけた

「紫藤先生!」

「あ…」

「お待たせ〜!」
「祥ちゃん…あの…!」
言わないで

「かなちゃん紫藤先生知ってるの?」
「うちらの担任だったんだよ!」
「いや…」


「し、紫藤先生?
 あ…えっとなんだっけ
 た、た、ター坊じゃなくて…」
何ぶつぶつ言ってんの

「そうだ、たーくだ!
 たーくんお待たせ!」

は?

「かなちゃん家同じ方向なんだけど
 一緒に送ってくんない?」
「え…っと、あ…あぁうん」
「涼太は?」
「今…あっちに」
「あそっか事務所だ」

「有川コーチ
 紫藤先生と知り合いなんですか?!」
「お、俺たちマブダチ!
 月島じゃちょいと名を馳せた…」
なにそれ

「紫藤先生…あの!」
「久しぶりだな、元気そう」
「は、はい!」
「リナ、チャンスだよ!」
「あ、あの…メアド教えて下さい!」

心が痛い

友達になれたかもしれないのに

やっぱり結婚しても
オープンにできないとこはあった

「リナ残念!
 たーくん結婚してるし
 生徒にメアド教えたら奥さんに悪いだろ」
「そうなんですか…?」
「ごめんな、大道辞めてから結婚したんだ」
「奥さんヤキモチやきだから勘弁してやれ
 それにこんなおっさんより
 隣の席の若者に目を向けなさい」
「隣の席女子だし!」
「見た目こんなだけど
 この人元ヤンだよ?足臭いし」


「2人とも来年受験だろ?」
「はい」
2年生か!


「頑張れよ」

「は…はい!」


私には見せない顔だった

教師みたい


「じゃ、祥ちゃん帰ろっか」
「そうだなたーくん
 2人ともバス出るぞ」

友達を演じてくれた祥ちゃん

車に向かいながら少し振り向くと
リナちゃんは泣いてるみたいだった

先生が結婚してたことに悲しむより

会えて嬉しい涙に思えた


「祥ちゃん、ありがと」

「いいえ」

同じテーマの記事

コメント16

しおりをはさむ

  1. ユキさん(32歳)ID:5685857・11/30

    ジェニーさん
    監督が好きだったのか!
    水泳部の監督とかカッコよさそう!
    私はよく会うよその高校の監督が好きだった笑
    甘酸っぱかったーー!
    戻りたーーい!笑

  2. ユキさん(32歳)ID:5685856・11/30

    コユキさん
    わかる!
    先生のかなちゃんに対するのと全然違うあの口調(*≧∇≦*)
    萌える!♡
    表情もさちょっと大人な顔でさ
    甘甘な微笑みはかなちゃん以外には見せないけど
    でもその教師の微笑みがたまに見れるとツボ♡

  3. ジェニーさん(32歳)ID:5685843・11/30

    ユキさん
    涼太の肉体美(*≧∀≦*)見えます!
    わたしも部活の監督好きだったんです。想いを伝えることもなかったんですが。そんなの思い出しながらずーっと読んでました。
    懐かしいなぁ、高校生に戻りたい!戻りたくなりませんか?

もっと見る

関連するブログ記事

  1. 「先生!」我らがピクニックスペースには顔色のよろしくな...

  2. 「わぁ!ビックリした!」最初に起きてきたのは圭吾だった...

  1. 「後藤!」1塁ランナーの後藤が私を見て打席に立つ涼太も私...

  2. 「あ、かなちゃん丁度よかった」見られないようにエレベータ...

このページのトップへ

GIRL’S TALKにログインする

Ameba新規登録(無料)はこちら

12/8 編集部Pick up!!

  1. 金ないアピールする友人に疲れた
  2. 夫が浮気して信用が無くなった
  3. 義両親を「早く死んで」と思う嫁

人気ブログ記事ランキング

  1. 1

  2. 2

  3. 3