ナホさんのブログ

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息もできなくて 2

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テーマ:小説 > 妄想

2016/11/27 22:05:51

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奴が喪主になり、一通りの手続きを終えて、お母さんは奴の一族の墓に入った。
私も死んだらここに入るのかな。
気が進まない。
焼香をしながら、そのためには自立するしかないのだと心に誓った。

奴は本当に悲しかったのか、元々無口な性質がさらに強まった。
ユマ姉さんは「自分の配偶者二人ともに先立たれたんだから、そっとしておくしかない」と、普通にふるまうことを心がけていた。
私も、方便上ユマ姉さんに倣った。

そんな静かな日々が続くうち、私とユマ姉さんは大学受験の時期を迎えていた。

私は今の立場を考えて、自ら経済的な進路を希望した。
本当ならば家を出たいのだが、ユマ姉さんの手助けをしながら自宅から通えそうで実力からみて何とかなりそうな大学を選び、自分の環境の許す限り必死で勉強した。
勉強は楽しくはなかったが、自分の将来の自立のためにと思えば乗り切れた。後は結果がついてくれればと思う。
ユマ姉さんは成績も良く、奴としては出来るだけの事をしてあげたかったのか、希望の大学の一つが遠隔地でも受験してもいいと言って、ユマ姉さんは泊りがけで受験地に向かったある日の事だった。

本当ならば、ユマ姉さんが不在で奴と私の二人きりという状況は極力避けたかったが、仕方ない。
私は義務だけ果たして後は無言の行、を決め込んでいた。
奴にはつけ入るすきを与えるもんか。
夕食を準備してわざと奴と食べる時間をずらし、奴が食事を終えてから片付けて明日の朝食の準備を終えてからは、隙を見せないよう夜風呂にも入らず、部屋に入ってからは中から鍵をかけて就寝した。

でも、幽霊のように奴はやって来た。
真夜中にドアをノックする音が聞こえ、「さな、さな」と呼んでいる。
私は無視して就寝している振りを決め込んだ。

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