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しのぶ

本当の愛は、与えるものでした。

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977 やっぱり似てる

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テーマ:雑感 > 人間関係

2016/11/25 08:35:29

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すごく美味しい料理ばかりなのに味なんて少しもわからなくて、日本酒も呑んだけど、それも水みたいで、私は終始、マユミさんをチラ見してたような気がする。
やっぱり似てる。
その人は口数が少なくて、夫の言葉の足りないところに付け加えたり、間違いを遠回しに訂正したり、自分がどんな思いをしたのかなんてひと言も話さない。
ただひとつ

『奥さまも、人には言えないような辛い思いをなさったとか。
相沢さんが仰っていました。ずっと耐えていらしたとか。
死んでも頭が上がらないと。
お辛かったのでしょね。』

それを言われても返事に困る。

『それは相当なものだと思います。ただこの女房殿は半分も、いや、それ以上かな、みんな自分の中に押し込めてしまうんですよ。
側から見るとそれが痛々しくて、八つ当たりなんかされると返ってこっちが救われます。
今考えても、過酷な事を与えてしまいました。
本当に申し訳ない事です。』
(余計な事を言うな)

『まあ、相沢さんがそんな事なさったのですか。信じられませんわ。
いつも奥さまをとても大切になさってるようにお見受けしましたのに。』

『いやいや、男なんて馬鹿な生き物ですから、自己満足だと気がつくのが遅くて、気がついた時は、妻はボロボロになっていましたよ。』
(調子の乗るんじゃねえよ)

『私たちの今は、妻の我慢の上にあります。しのぶが我慢していなかったら、私はとうの昔に確実に、潰れていました。』

そこでひと言

『そうやって自己憐憫に浸ってる男ほど情けなく見えます。
私の我慢は大切なものを守る為の我慢ですからね。歳を重ねるたびに大切なものの重みを感じて、男の軽率な発想などにとらわれているわけにはいきませんので。』

『確かお子さまがおふたりいらっしゃるとか。
それに、両方のご両親とも同居なさっていらっしゃると伺ったのですが。』

『はい、みんな私を助けてくれています。』

『羨ましい事ですわ。どうしたらそんなに良い関係になれるのでしょうか。
私の義母にはどうしたら心を開いてもらえるのでしょうか。』

『それは私にはわかりません。』

簡単には言えない事だ。長い時間をかけて積み上げたものがある。
どの家族にだって、人知れず抱え込む試練のようなものは付いて回る。
それは真似はできないものだからだ。その家族でなければできないことがあるからだ。

これから時間をかけて、自分で知っていくしかない。

ふたりとは店の前で別れた。逢坂さんはもう一軒行こうと誘ってきたけれど、正直、申し訳ないけれどマユミさんを見ていたら、呑むことも食べることも、少しばかり私には苦痛だ。
やっぱり似てるから。

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