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切ない恋の物語 

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テーマ:小説 > 恋愛

2016/11/25 07:20:53

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「えっとね……」



心の中では
何度も言えるのに


今までの想いが溢れて


自分の気持ちを
言葉にする事が出来ない。



でも…


ここで言わなくちゃ
一生後悔する


そう思って、勇気を振り絞った。




「私ね……




ずっと諒太の事………」




その言葉を発する直前


緊張がピークに達した部分で


突然、話を遮られた。




「あっ…」



彼は、口に手を当て
何かを考えているような
困っているような
とても難しい顔をした。



「……どうしたの?」



「あのさ…やっぱり


俺から先に…


話をしてもいい?」



「……え?」



「俺も…


まゆに話したい事があるんだよ。」



「あ…うん、いいけど…。」



その瞬間



一気に張り詰めていた緊張が解きほぐされ
ガクンと肩の力が抜けた。


そんな私とは対称的に
彼は、姿勢を正し、さっきとは違い
少し硬い表情で私を見つめる。


その表情があまりにも真剣だったから


私もつられて姿勢を正した。


両者、正座をして
正面で向かい合う。



「あのさ…俺…」



「……うん。」



私が真っ直ぐ彼を見つめると



彼は…



何故か視線を外した。



何か…



後ろめたい事でもあるのだろうか?



そして、自分から
先に話したいと言ったくせに
なかなか言葉を発さない。




「諒太…?どうしたの?」
 


「あ……うん。」



明らかにいつもの彼とは
違う感じで妙に落ち着きがない。



正座した膝の上に
ギュッと拳を握り締め
俯いている。



その表情から



この先言う話は
あまりいい話ではないのだと直感した。




………嫌な予感がした。




「…………あのさ」



「うん。」



明らかにさっきの声のトーンとは違う重々しい諒太の声に



不安の渦がたちこめ
飲み込まれそうになる。



「……………だよ。」



彼が言葉を発した瞬間
外から広報が聞こえ
彼の言葉を拾う事が出来なかった。


「火事かな?」


「さぁ…どーだろ?」


立ち上がり、窓を開けると
遠くからサイレンの音が
聞こえていた。



「…火事みたい。消防車が見える。」


「…そっか。」



「ごめん…


もう一回…いい?」



「あ……うん。」



彼は再び、姿勢を正し
今度は真っ直ぐ私の目を見つめた。





「俺……












彼女が出来た。」







*

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