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Hypnotic

藤田先生と千晴編。

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テーマ:小説 > 恋愛

2016/11/22 12:45:47

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「観測会は終盤だけど…屋上行きますか?せっかくだし。帰りは二人とも車で送るよ」

村上先生の提案。美咲ちゃんの方を見ると小さく頷いていたので、私も屋上から星を見て帰ることにした。


屋上に着くと、何も知らない高田部長が美咲ちゃんに話しかけ、セットした天体望遠鏡を見るように言っていた。

まだ、さっきの胸騒ぎと焦燥が残っている。
美咲ちゃんは私よりもっとだろうと思うのに、私から見える美咲ちゃんは気丈でいつもと変わらなかった。

フェンスを握りながら空を見上げていたら、村上先生が隣に来た。

「藤田先生たち、あいつらの処分を検討するらしいよ。とりあえず喫煙の証拠はあるからね。小谷は何もなかったようだけど…」

「………」

何もなかったのかな。私たちには推測することしかできないが。

「白川は大丈夫か?」

「はい…何もなかったので」

「そうか。浅野、今日はお母さんの地元にいるよ。連絡取ってる?」

首を振ったら、お前らは…と苦笑していた。

「星空送ってやったら。あっちはここほど星が見えないだろうし。撮ってもよく見えないかな」

空を仰ぎながらスマホを向け、シャッターボタンを押し、村上先生に画面を見せた。

「はっきり映らないけど、拡大したらぼんやり映ってる」

“観測会だよ”と添えて遥に送信すると、すぐに電話があった。「わあ、来た」と先生に笑いかけ、電話を取った。


『キレイじゃん、星』

元気そうな遥の声。
鼻の奥がツンとして視界がジワリとぼやけた。

「…きれいでしょ。……元気なの?」

涙声になりそうだったが、堪えながら話をする。

視界に入っていた村上先生の口元が微笑む。私の頭を軽く撫でて、他の生徒の所へ行った。


『元気だけど……もう会いたいな。碧がここにいたらいいのに』

遥の声が魔法のように不安と焦燥を鎮めていく。そして胸の奥に暖かな灯がともる。

「私も…」

ここに遥がいたらいいなって思うよ。

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コメント4

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  1. Clariceさん(99歳)ID:5648190・11/22

    ラウラさん
    丁寧に読んで頂けてすごく嬉しいです😃
    ありがとうございます😊

  2. Clariceさん(99歳)ID:5648189・11/22

    ソフィーさん
    ありがとうございます😊

  3. ラウラさん(36歳)ID:5646309・11/22

    切なすぎ…泣

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