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恋〜いつか出逢ったあなた〜

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2016/11/20 12:47:52

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11月16日 昼5

桐生院華音



紅美に送ったLINEは既読になった。

が、返信が来ねー。

いつもなら気にしないんだが…夕べ俺が連絡に気付かなかった事もあって、少し気になった。

怒ってんのか?

いや、紅美はそれぐらいで怒らないよなー。

『どこ行ってたのよっヽ(`Д´)ノプンプン』って返信が来るとばかり思ってたのに…


午後からスタジオだが、少し早めに行く事にした。

親父のマンションに寄ってみよーかなー…とも思ったけど、どうせ親父も母さんも午後には事務所にいるだろうし…ま、いっか。と思ってやめた。


「あ、陸兄。」

地下の駐車場で車から降りると、ロビーに向かう階段で陸兄を発見。

「おう。」

「昨日はお疲れ様。」

昨日のF'sのライヴ。

陸兄とガクはスタッフ側だった。

「やり遂げた感はあったが、改めて画面で見ると消されまくってたな。」

「でも検索ワードでもツイートでも、F'sすげー上がってたぜ?陸兄とガクの働きのおかげじゃん?」

「ははっ。ただのF's検索なら中継見ただけの奴でもしただろうけど、『F's BEAT LAND オーディション』って検索されてるのは、俺らのおかげだな。」

「オーディション?」

「ドサクサに紛れて告知してみた。春にLive aliveをまたやるらしいんだが、その出演アーティストを募集するらしい。」

「えっ。」

またLive aliveをやるって事にも驚いたけど…

オーディション!?

「それって…社員もオーディションを?」

「らしいぜ?高原さんが抜擢した三組以外は、全部オーディション。」

「三組…」

「俺らと、F'sと…沙都。」

「……」

今朝のアレは…その話だったのか。

沙都が恐縮した風に正座して冷や汗かいてた。

…そうか。

沙都は…じーちゃんに認められてるのか…。

「妬くなよ?」

陸兄が、俺の背中をポンポンとした。

「…分かってる。あいつは、色んなもん抱えて向こうに行って…頑張ったんだ。世界に出たんだ。」

「……」

「ずっと、応援してる。」

悔しい想いが、ないわけじゃない。

だけど…あいつは、世界に出る代わりに…紅美を失った。

どっちが良かった、なんてのは…

本人にしか分からないし、それも今では中途半端な言い聞かせでしかない。


「そう言えば陸兄、早いんじゃ?」

「ああ…」

ロビーに出ると、その眩しさに目を細めた。

「夕べ紅美が帰って来なくて。」

「……」

夕べ紅美が帰って来なくて。

…帰って来なくて?

「…誰かとどこかで飲んでたんじゃねーの?」

陸兄にバレないように、瞬きをたくさんして…冷静なつもりでそう言ったが…

「何度も電話したのに出なくて。」

「俺にも、そういう事あるけどな…」

「…沙都か。」

「えっ…?」

陸兄の足が止まって、その視線を追うと。

ロビーの隅っこにあるベンチに座った紅美と沙都がいた。

二人は…とても深刻そうな顔で。

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