リア充サバイバル

オタク女とヤバい奴等。

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お仕事見学③

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テーマ:小説 > 男女関係

2016/11/18 15:43:17

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『このビル古いから、ここまでは監視カメラないみたいだね』

エレベーターを降りると槙が言った。

当然ながら、屋上のドアは施錠されている。

至極当然という様子で槙が鞄から器具を取り出して、あっという間に開けてしまった。

『犯罪だよね』
『あずさも共犯者だよ』

屋上に出ると、心地よい風が吹いていた。

『あずさ、こっち』
呼ばれた方に行くと、先程のカフェが奥まで見えた。
追っていた芸人が、どこかで見たことある女性と楽しげに談笑していた。

『撮ってみれば?』
そう言われて、槙に借りたカメラをかまえた。

カメラが意外と重く感じられるし、うまくピントが合わなくて苦戦していると、槙が後ろから腕を支えて、ピントを合わせてくれた。

撮れた写真は………まぁ普通だった。

『ヘタクソ、貸してみ』

槙はカメラを取り上げると屋上の手すりをひょいと飛び越えた

『ちょっと!危ないよ!』

『じゃあ足おさえててよ』
槙は手すりとわずかな足場の間にうつ伏せになるようにしてカメラを構えて、何枚か写真を撮った。
私は足を必死につかんでいた。

撮り終わると、さっさとこっちに戻ってきて画像を見せてきた。

同じものを撮ったとは思えないほど鮮明な写真だった。
驚いてる私に

『みたか』
とドヤ顔で笑った。


帰りのタクシーで

『参考になりましたか~?』
とニヤニヤした顔で聞いてきた。

『こんな風にスクープは生まれてるんだね』

『これは俺のやり方だから一概には言えないよ。
フリーだから無茶しても会社に迷惑かけないし。
やっぱり大きいスクープ取るにはチームで時間と金をかけて追うのがセオリーだよ』

なるほど。

『でも今日はハズレだね』

『え?』

『だってこの相手の子、あずさの会社のファッション誌の専属モデルじゃん』

あ、ほんとだ。

つくづく抜け目無い。

こうして槙のお仕事見学は終わった。

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