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梨沙子と裕紀のお話。

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テーマ:小説 > 男女関係

2016/11/17 20:22:09

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私は一目で千秋さんだと気づいたが、
千秋さんは私には
気づいていなさそうだった。


千秋さんは立ち上がろうとしたが
まだフラついていた。


「…無理しないほうが。
店員さん呼んでくるので、
待っててください。
たぶん医務室とかあると思います。」


そう伝えて千秋さんのそばを離れ、
店員さんに声をかけると、
車椅子を持ってきてくれた。


店員さんと千秋さんのもとに戻り、
車椅子に乗せるのを手伝った。
近くに置かれていた千秋さんのバッグも
彼女の膝に乗せようと手を伸ばした。


しかし、ドキッとして
拾おうとした手を止めてしまった。


これって…。


トートバッグの内側に
入れ込んであるものの、
このキーホルダーは街中で
よく見かけるものだった。


ピンクのコロンとした形のプレートに
目を伏せ女性と赤ちゃんが描かれている、
あのキーホルダー。


そこからの記憶は曖昧だった。
たぶん店員さんに何度もお礼を言われ、
その後なんとか買い物を済ませて
どう歩いたか分からないが、
気がついたら自宅マンションの前にいた。

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