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【小説】ボク恋~大学生編~(BL*R18)

性懲りもなくBLです。BLとは男子と男子が愛し合う事です。ご注意ください。

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病院【346】

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テーマ:小説 > BL

2016/11/18 18:06:31

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★ボクはそれでも恋をする★       





カオルの意識が浮上する。


「んん」


頭と首が冷やされていて、足元は湯たんぽ
で温められていた。


「タクミ……」


体を起こそうとしても、節々が痛くて
ままならない。視線だけ動かし辺りを
伺うが、タクミの気配がない。


「帰ったのか…」


サイドボードにトニックウォーターと
フルーツゼリーがおいてある。その横
には1回分の着替えとタオル。


「否、店の掃除だな……」


カオルは鉛のような体を起こし、ペット
ボトルを手にとった。一気に半分飲み、
はぁ~と息を吐いた。


「ちょっと見に行くか」


寝汗をたっぷり吸ったスエットを脱ぎ、
タクミが用意してくれた物にきがえ、
寒気がひどいのでダウンジャケットを
羽織った。

壁に手をつき、ふらつく体を支えながら、
店に降りて行った。


地下のホールへ来ると、すでにクリスマス
の飾りは片付けてあり、ツリーも静かな
モミの木に戻っていた。

中へはいると、メインホールは片付けが
終わっていて、掃除も済んでいる。


「タクミ」


しかし、タクミの姿がない。
カウンター越しに厨房を覗くが、磨き
上げられた食器とグラスがならんでい
るだけ。


ガサガサガサ……


VIPルームに続く廊下から、聞こえてくる。
カオルがそっちに視線を移すと、ゴミ袋を
両手に持ったタクミと出くわした。


「カオルさん!」

「掃除と片付けさせて、すまなかったな」

「そんなのどうでもいいです。カオルさんは
寝ててください」


タクミはゴム手袋を脱ぎ捨て、カオルの
正面に立ち、額に手を乗せる。


「あっつぅ。全然熱が下がってないです」

「たくさん寝たから、もう大丈夫だ」

「んな訳ないですよ。今からでも診察に
間に合うので、病院に行きましょ」


鼻息の荒いタクミをそっと遠ざけ、力なく
笑う。


「病院ならうちの客が開業医をやっている。
そこへ予約を取って今夜にでも…」

「ダメです!今すぐです。急患で入りこみ
ましょう」

「お前はこうと決めたら譲らないな。事務所の
顧客リストを見ていいから、連絡入れてくれ。
俺の名前を言えば伝わる」

「はい!」


タクミは自分で置いた、ゴミ袋につまづき
そうになりながら事務所へ走っていった。






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