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漆黒の王女.122 ~エピローグ⑨~

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2016/11/17 21:18:09

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「エルさん、なんだって?」


『うん、、、来月、こっちに帰れるって。

それから、、、ほら、また絵を描いてくれた』


シーナが便箋と一緒に入っていた紙を広げて僕に見せた。


『風船がいっぱい。でも、変わった形の風船だね?』


「あっシーナ、これ気球だよ!わあ、すごい!」


『気球??』


「そう。熱気をこの上の部分へ上げてね、袋が膨らんだ浮力で飛ぶんだ。

このカゴ、ゴンドラっていうんだけど、ここに人が乗るんだよ。

実はね今、アストラおじさん達がこっちで飛ばす為の気球を作ってるんだ」


『え、ほんと!?』


「完成はもう少し先だけど、、、そしたらね、実験的にルニアと漆黒城の間で飛ばすんだって。

上手くいけば、、、空での配達が出来るし、森の中を通らずにお城に簡単に来れる。

親方達やおじさん達にも、シーナ頻繁に逢えるようになるよ」


『わあ、、、そうか、だからおじさま、お城の広い所とっといて、なんて手紙に書いたんだ(笑)すごく楽しみだなぁ、、、

あ、サザン座って座って。おかみさんのお弁当食べよう?』


僕達はやっと席について、食べながらまだ話は尽きない。


「そうそう、それから、、、これ、やっぱり返す」


『え?』


腰に着けてたバッグから取り出した物を、シーナの手元に滑らせた。

秘密の部屋で見つけた、シーナとねえさんの絵。


『サザン、、、なんで?』


シーナが首をかしげる。


「だって、、、僕の家には合わないよ。なんか、格式高くって。

それに、、、

お父さんが描いたんでしょ?それ」


『!』


そうなんだ、絵の裏に【Dalfone】、シーナのお父さんの名が記してあった。


「お父さんの遺品だよ、、、シーナが持ってないとダメだよ。

それにしても、シーナのお父さん、エルさんみたいに上手なんだね。

あ、だからシーナはエルさんの事気に入ってるんだ?」


『なっ。やだな、サザン。私と彼はそんなんじゃ、、、ちがうんだってば』


シーナが顔を真っ赤にしながら否定するのが可笑しくて、僕はケラケラと笑った。

僕の家に置きっぱなしの、エルさんが描いてくれたスケッチも、一緒に持ってくればよかったかな。

でもあれは、、、出来れば、僕がずっと持っていたい。

あれには、僕と一緒に過ごしたシーナが沢山描かれているから。

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