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漆黒の王女.123 ~エピローグ⑩~

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2016/11/18 16:16:05

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『姫様、楽しそう』


イオさんが戻ってきて、僕達の為のお茶をセットしてくれた。


『うん。ここのところ忙しかったから。

サザンと話すとほっとするよ。あの頃に戻ったみたい』


そう言ってシーナは、僕の村の方角をぼんやり見つめた。

城主になった以上、自分本位でお城を放ったらかすわけにはいかないシーナ。でも、多分、皆に逢いたいんだろうな。


「ねぇシーナ。僕、これからは前よりもっとこっちに来れるよ。

実は僕、こっちの集配人になって欲しいって頼まれてて。グライダーで来れるからね」


『えっほんと』


「うん。でも、気球が出来るまでの間ね。気球が出来たら、、、すぐに皆に逢えるから」


『そっかぁ、、、うんわかった。ふふ、、、相変わらずサザンには見抜かれてしまうな(笑)』


「まあね~」


僕達は笑い合って、ごはんを粗方済ませた。イオさんの用意してくれたお茶をすすりながら、シーナが話し始める。


『サザン、、、さっきの続きだけど。

気球が出来たら?サザンは集配人を辞めて、、、その後は?』


「んー?僕ねぇ、、、ちょっと考えてることがあってね」


『うん。なになに?』


「僕がもう少し大きくなったらだけど、、、海の向こうへ行って、世界の隅々まで回りたい」


『うん』


「色んな人に逢って、、、色んな物を見て、、、技術をこっちにもいっぱい広めたい。

親方の地図も、世界の果てまで書き込めるようにしたいなぁ」


『うん。そっか』


「あ、出来っこないって思ってる?」


『ふふ。そんなことない。サザンなら、、、やれるよ。

でもね、、、

それ、実は私も考えてる(笑)』


「えっ!シーナが?海へ出るの??」


『うん。今すぐは無理だけど、、、いつかは。

私達一族は代々閉じ込もってきたけれど、、、

外との交流を広げていこうと思ってる。

あー、でもどうなるかなぁ、そうする為に色々問題を片付けなきゃいけないんだけどねぇ、、、』


シーナは腕組みをしてうーんと唸る。


「そうだねぇ、、、難しい事は分かんないけど。おじさんに相談してみたら?」


『そうだね、、、そうしよう。

、、、ふふ、おじさまにはずっと頭が上がらないなぁ(笑)』


今はそれぞれ違う生活をしてるけど、、、見つめる先が同じな事、僕はひっそり嬉しい。

シーナには内緒。

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