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恋〜いつか出逢ったあなた〜

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2016/11/14 10:12:46

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11月15日 夜4

神 千里


「……」

ソファーに仰向けになった俺の上に…知花。

俺は知花を毛布にくるんで、大事に抱えてる。


最初の結婚の時…気が付いたらお互い惚れ合ってて。

寝室が一緒になったのも、そう遠い話じゃなかった気がする。

…まあ、当時は遠い話だったとしても、今思えばそう遠くなかった気がする。

だが。

寝室が一緒になってから壊れるまでも早かった。

あー…後悔したなあ…

あのマンションのあの寝室、俺は結構好きだったぜ…


とは言っても。

このシチュエーションもいい。

本音を言えば、今夜は抱きたかったが…飲ませた俺が悪い。

大晦日までは新婚気分で、ここで二人きり…

「……」

どうしてやろう。

知花の寝顔を眺めながら、俺は色んな妄想を膨らませた。


別れた後は、抜け殻だった。

TOYSを必死で立て直すつもりで、実は自分を立て直していたのかもしれない。

それでもTOYSも解散。

知花の事を考えないようにする毎日だったが、何の事はない…

忘れよう忘れようとすればするほど、知花の存在は俺の中で大きく留まったままだった。


そして、麗と再会して…華音と咲華の存在を知り、自分の気持ちを認める事にした。

俺は何をどうしても、知花から気持ちを離す事なんてできねーんだ…って。

知花の気持ちを取り戻す事に必死になって…F'sを結成した。

…俺が俺で居るために、必要な知花と…歌。

仲間や桐生院のみんなの助けもあって、俺は知花の気持ちを取り戻す事が出来た。



…婿養子に入って、いきなり大家族になって。

すげー…幸せになった。

なんつーか…

元々大家族だったはずの俺は、大家族なのに一人だった気がする。

…気になるが、記憶の事はいい事にしよう…


「すー…」

「……」


本当は…色々思った事があったよな。

もし、二人きりだったら…と。

大家族で幸せだったけど、それでもどこか…胸のずっとずっと奥の方で。

もし、二人きりだったら…と。


…とりあえず、テレビは必ず膝枕だな。

風呂も絶対一緒に入るし…

後は…

…裸にエプロン…

「………そりゃねーな。」

自分で思ったクセに、眉間にしわが寄った。

若い頃なら憧れたかもしれねーが…今の知花にはさせたくない。

いや、今の知花に似合わないと思うわけじゃなく。

させたくないんだ。

そんな、世の男なら誰でも一度は夢見そうな事………って、俺は一度も夢見てねーけど。


「……」

知花の寝顔を見つめて…それから、小さく音を立てて額にキスをする。

離れたいと言われた時は…正直ショック過ぎて憎しみすら湧きそうになった。

だが…時間が経つに連れて、自分の小ささにも気付いたし、知花の存在の大きさと…

何より、知花に対する愛情がどうやっても消えない事を再認識した。

どこそこの男に惚れられてる事に気付かない鈍さに、イラッとくる事もあるが…

知花は、俺に心底惚れてる。

…はずだ。


「んー…」

知花が俺の腕の中でモゾモゾと動く。

起きるのか?

静かに観察してると…

「…寝ないの?」

ゆっくりと目を開けた知花が言った。

「…そのうち寝るさ。」

「…歯磨きしたい…」

「あ?」

「歯磨き…あたし…お酒臭い…」

ふっ。

「じゃ、洗面所行くか。」

「ん…」

眠そうに目をこする知花を抱き起して立ち上がると…

「…連れてって…」

知花が、俺の首に腕を回して抱き着いた。

「………しゃーねーなあ…」

少し冷たく言ったつもりだが…

何もついてないテレビ画面に映った自分の顔が、あまりにもデレデレで笑った。



知花が甘えてくれる。




最高に嬉しい。

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