ブログランキング100

Hypnotic

17歳の寄り道。

  • 記事数 246
  • 読者 1669
  • 昨日のアクセス数 2589

108 先生 4

しおりをはさむ

テーマ:小説 > 恋愛

2016/11/10 21:32:06

  • 186
  • 0

「お前がそんなこと気にするな。それより、女とかいないのか。恋愛でもして青春してろ」

軽口を叩き笑いかけると、浅野は一丁前に鼻で笑いやがった。

「俺、童貞じゃねーし」と、偉そうにふんぞり返っている。バカめ。


「俺だって童貞じゃねぇよ」

俺も完全に大人げない返事をする。
浅野はひひっと笑いながら、話を続ける。

「あの、放課後いつもサッカー部見てる子。なんて名前だっけ」

浅野の表情で、その女子に気があるのはすぐにわかった。…それが誰のことだかはわからないが。


「…知らないな。」

「うちのクラスだよ。なんで知らねーの、担任なのに」

何だ。執着しやがるな。


「うちのクラスぅ?じゃあ白川か須賀だろ。須賀はブラバンだから、白川碧か?」


白川は、華やかで活気のある須賀に比べ、穏やかでニコニコしてる無害な生徒。
少し幼さが残る輪郭に、艶のある黒髪。大きな瞳が印象的だ。


「あいつが白川碧かぁ…」

含みをもたせるような言い方をする浅野に、俺は笑いながら「青春だな」と冷やかした。


「うっせーな、別に興味ねぇよ。そいつを狙ってる奴を知ってるだけだよ」

「あっそ」


俺から見る高校生は、キラキラ輝いていて眩しい。

彼らのこれからの可能性は、今の俺より無限に広がっていて、無数の選択肢がある。

天文部の顧問になり、大人になって初めて目の当たりにした星空には、胸が震えた。

その星の数ほどの可能性が、彼らにはある。


「そうだ、お前部活やんないの?リトルリーグ入ってたんだろ」

「野球は中学でやめたよ。今更…音楽聴いて漫画読んでるだけでいい」

「じゃあ、天文部入れば?たまには空でも見上げろ」

「ハア?興味ね〜」


浅野は煩わしそうに眉を寄せた。

同じテーマの記事

コメント0

しおりをはさむ

関連するブログ記事

  1. 夜 5

    12/25

    「小林先輩が退学したの知ってる?」小林先輩の話か。少し...

    Hypnotic

    • 210
    • 0
  2. 1

    10/02

    白川碧(あおい)17歳。少子化の影響を受け、由緒ある男...

    Hypnotic

    • 116
    • 0
  1. 8

    10/03

    「…ま、いいや。白川が困っていることはわかったよ。じゃあ、入...

    Hypnotic

    • 97
    • 0
  2. 「……で、お前は今日帰るのか。」村上は、テーブルにあった...

    Hypnotic

    • 180
    • 2

このページのトップへ

GIRL’S TALKにログインする

Ameba新規登録(無料)はこちら

1/25 編集部Pick up!!

  1. 夫の「家事レベル」がUPして感謝
  2. 家建設の打ち合わせで夫に苛々
  3. 子供が発熱しても飲みに行く夫

人気ブログ記事ランキング

  1. 1

  2. 2

  3. 3