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ヒプノティック

下書き。千晴編。

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テーマ:小説 > 恋愛

2016/11/10 19:00:50

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そうして、3年ほど経った頃。
「子供を作ろうか」と、詩織に話した。


待たせて悪かった。
でもまだ、俺は30になったばかりだし、詩織も20代。

当然、詩織は喜ぶものだと思った。
あんなに俺との子供をほしがっていたのだから。


しかし、彼女の表情は、想像していたものとは違っていた。
気まずそうに俯き、両手は膝の上でぎゅっと握っている。

「子供、ほしくない?」

黙りこくる彼女に、純粋に問いかけた。すると、大きな瞳から、涙の粒が落ちた。


詩織は、「好きな人がいる」と、俺に泣きながら打ち明けた。


こんな気持ちじゃ、親になんてなれない。
結婚生活だって、続けては行けない。
ごめんなさい。

泣き続ける詩織に、掛ける言葉は見つからなかった。
そして俺は、下品な嫉妬に見舞われていた。

今まで、嫌々俺とセックスをしていたのか。
俺に抱かれながら、誰の事を考えていたんだ。


しかし、俺にも落ち度があると思い直し、しばらくはそれでも夫婦生活を続けた。情けないことに、他の男の存在に嫉妬し、欲情したりもした。


ある夜、ベッドの上で交わりながら、詩織はついに男の名を呼んだ。

俺の名前ではない、男の名を。



そこで、糸が切れた。



その詩織の「好きな人」とは、体の関係などなく、ただ単に片思いしているだけだと言っていたが、到底信じられるはずもなく、俺は逆上した。

今思えば、暴力に近かったと思う。

詩織の顔は恐怖に歪み、ごめんなさいと何度も繰り返していたが、許せなかった。
泣き叫ぶ詩織を無理矢理押さえつけ、事を終えた。



詩織だけが悪いのではないのに。



俺は離婚に応じたのは、それからすぐ後のことだった。

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コメント2

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  1. Clariceさん(99歳)ID:5569496・11/10

    ソフィーさん
    初男性目線です╰(*´︶`*)╯
    コメントありがとうございます😊

  2. ソフィーさん(70歳)ID:5568972・11/10

    先生も切ないなぁ…。

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