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☆シオ短編集☆【悠の詩】ゆるんゆるんと執筆中φ(・ω・*)

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漆黒の王女.112

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2016/11/11 10:20:03

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サザンがゆっくり窓に向かうのに合わせて、引きずるように身体を動かした。

全てをサザンに委ねるわけにはいかない、自分の限界ギリギリまで、出来ることはやろうと思った。

窓とグライダーの隙間を縫ってバルコニーに出ると、雨は少しだけ収まっていて、びゅうぅと風が吹き荒れていた。

サザンは一度私から離れて、窓に突っ込んだグライダーをバルコニー側へ引っ張った。

火事の炎がもう窓際まで迫ってきていた。黒煙が勢いよく噴き出して、空へ昇っていく。

サザンはグライダーの錨をバルコニーの柵に引っ掛けて、また私の傍へ戻ってきた。


「シーナ、あっちまで、もう少しがんばれる?」


サザン、あのグライダーで脱出する気なんだ。

でも私。

ここまで来て。サザンにここまで導かれたというのに。

逃げようという気がごっそり抜けた。

グライダーに二人なんて無理、というのもあったけど。

城の炎を見つめ、城の皆、パパも、ザザも、いなくなったというのに私だけ、私だけが生き残っている。

その事がどうしようもなくーーー嫌だったんだ。


「サザン、

サザンだけでいい、私を置いて。

サザンだけで、このグライダーで遠くへ逃げて、、、!」


私の頬を冷たい涙が濡らす。

サザンの命だけ助けたくて私はそう叫んだのに。


「ダメ、シーナ、許さないよ、



一緒に行くんだよ」


鋭い言葉のはずなのに、妙に温かみを感じた。

サザンは私をグライダーまで連れていって、命綱を私の胴体に巻きつけた。

それから、力の入らない私の両腕をサザンの腰に抱きつかせ、そこにさらに命綱を巻いた。

サザンは両手でバーを掴み、グライダーを持ち上げた。

びゅうぅっ。

バサバサバサ。

風を受けて翼がはためいた。

一等の強風が駆け抜けた時、サザンが足で錨を蹴飛ばした。

私の予想に反して、グライダーは私達ごと軽々と空へ舞い上がった。

あの日の旅立ちの瞬間を思い出す。



今度は一人じゃない。



そう思ったら、サザンの腰にしがみつく力が少しだけ蘇った。

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  2.  NO

    2016/01/12

    冷たい冷たい雪が降って降って舞い降りてどしゃぶりみたい...

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