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恋〜いつか出逢ったあなた〜

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2016/11/10 11:57:54

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「健ちゃん、すごいねー。大絶賛じゃん。」

アズがそう言うと。

「社長がそない嫌なんか?俺が里中なら、万歳してるで?」

朝霧さんは腕組みをして、若干呆れてる口調で言った。

ば…

万歳なんて、出来るかー!!

「全く……部下にそれだけ言われてるんだぜ?素直に喜べよ。」

京介がつっけんどんにそう言って。

「ほらな?満場一致だぜ?」

神は鼻で笑った。

「…何が満場一致だ…」

もう…立ってるのもやっとだ。


だいたい…

俺は今のスタンスで仕事をするのが好きだ。

いや…好きどころの話じゃない。


「人が良過ぎるからこそ、心配にもなるし手伝いたくもなる。そして気が付いたら『里中さんのために』と思ってしまっている、だってさ。」

「……」

「歌う事をやめても尊敬される何かを持ってる。おまえは俺以上にカリスマ性がある。」

「…バカ言うなよ…あるわけねーよ。」

色んな意味で…気持ちが揺れて。

俺の声は小さくなった。

社長なんて器じゃない。

SAYSだって、俺が解散させたようなものだ。

まとめる自信なんて…あるわけがない。

オタク部屋だって、知花ちゃんが来てくれてたから…


「里中。」

「……」

「おまえに、社長を任せたい。」

高原さんが、俺の目を見て言った。

「……無理ですよ。」

「俺が頭を下げてもか?」

「下げないでください。下げられる前に俺が土下座しますよ。」

「…確かに俺は千里と圭司にこの事務所を任せたいと思ってた。」

「……」

ほら…な?

なのに、どうして…

「だが、千里から『自分より適任がいる』と、おまえを勧められた。」

俺が眉間にしわを寄せて神を見ると、神は涼しい顔をしてそっぽを向いた。

「俺も色々リサーチした。おまえ、オタク部屋からだけじゃない。ステージスタッフからの信頼も厚い。それに…」

「……」

「マノンとナオトにまでダメ出し出来る奴、見た事ない。」

「はっ…あっあれは…」

さーっと血の気が引く。

「ええんやって。それだけ、おまえの音楽に対する熱が強いっちゅう事やん?もっと良くしたい、もっと出来るはず、てな。」

「…朝霧さん…」

そう言われると…

俺はこれからも、今の仕事を続けていきたいと思う。

強く。

だからー…

やっぱり社長なんて…

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