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ユキさんのブログ

エンディング♪世界が終わるまでは〜♪のとこをYSB登場選手に置き換えると萌えてしまう

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高校3年生 背負っていたもの

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テーマ:小説 > 恋愛

2016/10/19 16:02:12

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「栗原さんですか?」

「はい…」

お母さんに似てるって思ったけど
お父さんに似てたんだ

「ヒロリンの…お父さん?」

その空気に引き込まれそうだった

そっか
ヒロリンってやっぱり

先生に似てるとこがあるんだ


ヒロリンのお父さんは
ヒロリンよりも


先生を思わせる空気だった





「ヒ…ヒロリン?」
「あ、スミマセン」

困った顔もそっくり


「深内さーん!先に行きますよ!」


遠くで何とか何とかのITの人が
そう呼んで

私は
やっぱり
って思ったのに

「えぇ?!」
「ヒロリンの?!」
「ヒロリンのパパだって!」
「のび太の?!」
外野の方が騒いだ

私にしかわからない
ヒロリンの空気がある


「少しお時間いいですか?」
「はい」
持っていたベンチの荷物を監督に渡して
ヒロリンのお父さんについて行った

「ジュースがいい?」
お父さんは自販機を指した
「え?いえあの…!」
「あ、カキ氷がいい?
 クレープもあったけど」
「じゃあ…カキ氷…」
いやいや何リクエストしてんの私
「行こっか」

優しく笑う顔が
やっぱりヒロリンだ

「何色にする?
 博美がいつも青で広翔がピンクでね
 私には同じ味に思うんだけど
 栗原さんは?何色がいい?」
「私もピンクがいいです
 イチゴ味が好きだから」
「広翔も苺味が好きなんだよ
 あんな大きな男の子なのに」
また笑った

「すみません、イチゴ1つ」
「はいはい!」

氷を削ったんじゃなくて砕いた
粗いカキ氷には
溶けたジュースを見越した多めのシロップがかかって
綺麗なピンク色だった

ヒロリンのお父さんはカキ氷屋さんから受け取るとそれを私に持たせてまた笑った

空いていたベンチに座って
「どうぞ」
「いただきます」
甘いイチゴの匂いが口の中に広がった

「会社の野球クラブの人達がね
 青藍のマネージャーが来るって
 すごく嬉しそうに話してたよ
 アイドルでも来るみたいにね」

「あ、いいから食べて」
「はい…」

「私は野球は見るだけで出来ないけど
 広翔があそこまでする
 青藍のマネージャーさんが
 どんな子なのか…
 こんなチャンスないでしょう?
 会社のチーム応援するフリして見に来た」
穏やかな口調で
笑みを絶やさず話す
ヒロリンからおどおどするのを取ったら
きっとこうなるんだろうなって
想像できた

「見に来た事は広翔には内緒なんだけどね」
「はい」
「こう言ったら…なんだけど」
お父さんは言いにくそうに少し下を向いた

「よくわからないそんな大学よりね
 関大に行って欲しかったし
 そのまま海大に
 上がってくれてもよかったんだよ
 大学を出た後のことを考えたら
 それなりの大学に行かせたくて…」


竜崎先生が反対してたのは知ってた
明らさまに私のことが嫌いだったし
あの女かって言われたし

ヒロリン

どれだけの反対押し切ったの?

ごめんね
そんなこと
知らなくて


「最初はね
 何てことしてくれたんだって…
 実は思ったんだよ」


「広翔を家に引き止める事しか
 考えられなかった」


お父さんはポケットから紙を出して
「あ、曲がっちゃった」
ちょっと笑って手で伸ばした

「こんな顔を見たのは
 もう思い出せないほど前で…忘れてた
 いつから広翔の野球を…
 邪魔に思うようになったんだろ」

後悔の念を感じるため息混じりの声


「私がずっとこっちいるから
 お母さんのことも博美のことも
 広翔に任せきりで…
 だから家にいて欲しいのもあって
 広翔に背負わせすぎた
 お父さん失格だね
 ああ見えて頼りになる息子なんだよ」
知ってる…
ああ見えて頼りになるもん

「広翔が卒業して明稜に行ったら
 お母さんと博美は
 こっちに呼ぼうと思ってるんだよ」


「私もお母さんも
 広翔から卒業しなきゃ」


手に撫でていた紙を私の膝に置いた

それは写真で
制服の袖をまくって
ボールを投げる私と
それを取り合う
ヒロリンと後藤だった

初めての明稜の練習

お母さんが撮ったのかな


「広翔と一緒に…野球してあげてね」
「はい…」
「博美とお母さんと試合見に行って
 恥ずかしがるくらい…
 応援することにしたから」


「広翔の生きる道に…邪魔はしない」


なんで私が泣くの

きっと泣きたかったのは
お父さんでお母さんでヒロコンで

ヒロリンだよね

ごめんね

私はただ
ヒロリンに会えるのが嬉しくて
ヒロリンが来てくれるのが楽しみで

ヒロリンの苦しみとか迷いとか悩みとか
何も気づかなかったし
考えもしなかった

色んなことを背負ってたんだね

それを私に少しも気づかせないヒロリンは

やっぱり

ヒーローかもしれない



「溶けちゃうよ?」
「はい…」
「広翔に言わないでね」
「はい…」
「大事な栗原さんを泣かしたなんて
 怒られちゃうから」
そう言って笑った顔は
やっぱりヒロリンに似てて

会いたくなった



「かなちゃん…?」
泣き顔のまま口の周り真っ赤にして戻ったから先生が驚いた

「美味しかったイチゴ…」
「買ってもらったの?お礼言った?」
「あ」

そのあとの試合も
大阪代表のお父さんのチームは負けてしまったのに
お父さんは試合を見て

「ベンチしか見てない」
「あれがヒロリンのパパじゃなかったら
 通報するレベルだな」
お父さんはずっと私を見ていた
時々笑って
目が合うと手を振ったりした


私たちが強すぎるのか
周りが弱すぎるのか
無失点の二枚看板、先生と涼太
3試合で本塁打6本
もったいない男カズくん
全員に安打がついて
たっちゅんと店長くんは盗塁走りまくった

ますます注目されるチームRは
1日目の予選を通過しただけなのに
並べて写真を撮られ

甲子園後みたいに
涼太も監督も記者に囲まれた


ヒロリンのお父さんはいつの間にかいなかった

ヒロリンには内緒
お父さんと私の内緒の話


ヒロリン

お父さんもお母さんもヒロコンも
きっとヒロリンのことが
大好きなんだね

こんなに愛されて育ったから

ヒロリンは今のヒロリンになったんだね


ヒロトのヒロは

ヒーローのヒロだよ

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コメント27

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  1. ユキさん(32歳)ID:5439932・10/19

    リンさん
    1日目はしょった笑
    弱かったからさ笑
    やっぱほらドームでしょ?笑

  2. ユキさん(32歳)ID:5439931・10/19

    ケイトさん
    そうだよね〜
    いきなりよくわからん明稜に行きたいとか言い出して
    それが彼女だか好きな人だかよくわからないけど、女の子と野球したいとか
    『アホか』なるよね笑
    竜崎先生の『見てください』が実を結んだかも笑

    ヒロリンのかなちゃんに対するのはさ…やっぱあれ?
    エルオーブイイー?
    四月からさ
    ヒロリン振り回されるんだろうね
    かなちゃんは何も考えず
    好き好きやるよね〜笑

  3. ユキさん(32歳)ID:5439928・10/19

    シオリさん

    通報レベルのガン見笑
    『広翔の惚れた女』的な笑

    今夜さすがにカズくんもふもふはね〜
    先生許さないよね笑
    涼太とカズくんと3人なら許す?
    いや許さないよね
    カズくんと寝たことはないもんね

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