七色の恋~赤い糸、結びました

ナナコの恋の物語

  • 記事数 48
  • 読者 2026
  • 昨日のアクセス数 40

orange27*交換

しおりをはさむ

2016/10/18 20:01:53

  • 114

「ナナさんは塚本とメル友なんだって?」
 
 
 
「あ、はい」
 
 
 
「塚本のこと好きなの?」
 
 
 
好き……という確信は
 
持っていなかった。
 
 
 
「まだ会うのは二回目なのでわからないです」
 
 
 
「そうなんだ」
 
 
 
「ダイのこと、まだ何も知らないですし」
 
 
 
キイのことも引っ掛かっている。
 
 
 
「そっかそっか。もし良かったら相談乗るからさ。俺にも気軽にメールしてよ」
 
 
 
「ありがとうございます!」
 
 
 
何て優しい人なんだろうと
 
喜んで連絡先を交換した。
 
 
 
結城先輩はその場で
 
『よろしく』とメールをくれて
 
私も『お願いします』と返した。
 
 
 
「そろそろ三分経ったよね。俺たちも入ろう」
 
 
 
入口のゲートをくぐった先は暗く
 
重々しい木の扉が待ち伏せていた。
 
 
 
「きゃあっ!」
 
 
 
開けた瞬間に
 
目の前に現れた緑色の生首を
 
避けようとして壁にぶつかった。
 
 
 
私の叫び声とともに
 
ゴンッと鈍い音がした。
 
 
 
「ナナさん大丈夫? まだ入口だよ?(笑)」
 
 
 
「すす、すみませんっ。だいじょう……ぎゃっ!」
 
 
 
シュウッ!という音がして
 
足元に冷たい空気が吹き掛けられた。
 
 
 
「あはは。ただの風だから(笑)」
 
 
 
結城先輩は私の反応を笑いながら
 
ゆっくりと進む。
 
 
 
左右の両方に
 
おどろおどろしい人形が飾られ
 
通り過ぎる時にガタッと動く。
 
 
 
その度に「ひぃっ!」と声を上げた。
 
 
 
「ナナさん、そっちまた首が来るよ!」
 
 
 
「へっ? ぅわっ!」
 
 
 
上から生首が降ってきた瞬間
 
結城先輩がグッと私の肩を抱き寄せた。
 
 
 
「あっぶね。あれ、そのままだと当たるんじゃないの?」
 
 
 
石鹸の香りが鼻をかすめる。
 
 
 
「私は結城先輩みたいに背が高くないから当たらないですよ」
 
 
 
離れようとしても
 
結城先輩は力を緩めてくれなくて
 
そのまま寄り添って歩く。
 
 
 
触れ合う部分が温かくて
 
ドクドクと鳴っているのが
 
心臓なのか全身なのかが
 
わけがわからない。
 
 
 
結城先輩の香りと体温に
 
クラクラした。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
tbc

同じテーマの記事

関連するブログ記事

  1. 次の日曜日。キイと一緒にダイたちの学校の近くの...

  2. 『カッチャン…』という音が聞こえて我に返った。『取れた...

  1. 一目惚れって本当にあるんだ…私はしばらく呆けていた。...

  2. 『こんなこと言うつもりじゃなかったけど...wあ!でも...

このページのトップへ

GIRL’S TALKにログインする

Ameba新規登録(無料)はこちら

3/30 編集部Pick up!!

  1. 喧嘩中も挨拶を欠かさない理由
  2. 彼の家に3年も居候している人
  3. 女性専用車両に中年男性が居る

人気ブログ記事ランキング

  1. 1

  2. 2

  3. 3