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しのぶ

本当の愛は、与えるものでした。

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801 汚れた狸

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テーマ:雑感 > 人間関係

2016/10/18 16:56:26

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忙しい。仕事が待っていた。
コーヒーを飲む暇もない。

『わあ、すごいですね。どうしたんでしょう。
まあ、こんな日もあるって事ですね。
やっつけちゃいましょう。』

マキちゃんが言ってくれて、うん、そうだねとその気になる。
その気で仕事を始めたら電話が鳴った。
営業営業と、

『相沢しのぶさんですか?
こちらは◯◯大学付属病院です。
山下カヨコさん、ご存知ですよね。』

それからその忙しい仕事にマキちゃんが健人に連絡してくれて、私は指定された病院に急いだ。
なんだって私なんだろう。
このクソ忙しいのに、なんだって言うのよ。勢いは怒り半分、疑問半分。

激混みのクソ狭い駐車場にやっと停めて、4人部屋の一番手前で、点滴を受けて横になってるアキナこと山下カヨコを見つけた。

落ちかかった化粧が薄汚く残ってる。

『死にたいのなら、中途半端なやり方しないことね。
海の一番深いところへ重りをつけて飛び込むとか。鮫に丸ごと食われてやるとか。

カッコ悪い事しない方がいいわよ。』

そんな私をジロリと睨みつけるけれど、滲んだアイラインがたぬきの出来損ないみたいで可笑しい。

『笑ってバカにしにきたの?』

『貴女が呼んだんでしょ?なんで私なのよ。』

『身元のはっきりした人って言われたから。
それに‥‥‥‥‥‥店、首だって、さっき店長が来て言われた。
客商売に面倒な事はごめんなんだってさ。
寮も出なくちゃいけないし。

あれよ、溺れる者は藁とかなんとか。』

『私が藁?』

そこへ看護師がきて、医者が呼んでるからと連れ出された。

市販の鎮痛剤を大量に服用した事、胃洗浄は完璧で今日、連れて帰っても構わない。
ただ精神的に不安定なのでそばについていて欲しい。
食事も胃が荒れているので、負担の少ないものからにして欲しい。

どんな関係なのかは聞こうともしなかった。
取り敢えず、連れて帰れという事か。

病室に戻ったら、点滴を外されたアキナが、誰が持ってきたのか、スーツケースを広げてなにやら物色していた。

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