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Hypnotic

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テーマ:小説 > 恋愛

2016/10/18 14:04:50

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公園に着いた。浅野君が手を繋いでくれているから怖くない。
今日は、それぞれの自転車に乗って帰るから、途中までは同じ帰り道だ。

解散した後は、どこで時間を潰そうか考えていると、浅野君は空を見上げながら言った。


「これから明るくなってくるな。日の入りが遅くなるから」

「ふふ。天文部っぽいね。そうだ、浅野君観測会行くの?」

「まだ返事してねーけど…。碧は行くの?」

「うん。今日承諾書出したよ」

「じゃ、俺も行こ」


だから、、それも彼氏みたいじゃん。
普通の彼女みたいに扱われると、どうしていいかわからなくなる…
繋いでいた手をぎゅっと強く握られて、顔を上げた。


「うち寄って帰れば。もう結愛は来ないから」

「……なんで来ないってわかるの?」

「来るなって言ったからだけど…何?怒ってる?」

勝手に家に入ってきて、鍵してる部屋のドアまで開けられるのに、何故、来ないって断言できる?
浅野君の口から、結愛ちゃんの名前が出るのも嫌だ…

「怒ってないよっ」

「怒ってんじゃん、何だよ」

「浅野君も、昨日怒って私を置いて行ったじゃん」

「……悪かったよ」


予想外に素直に謝られたので、続きの言葉が出ない。浅野君は黒い自転車に鍵を差し込み、サドルに跨る。

「行くぞ」

私が行かない選択肢などないように、浅野君はペダルを漕ぎ出し進む。私も自転車に飛び乗り、彼の後ろをついて行った。


私が、浅野君の事を好きだと信じて疑わないような振る舞い。何でそんなに自信たっぷりなの?
悔しいが、離されないように必死で漕いだ。


ガレージに自転車を置かせてもらっていたら、黒くて、渋めの無骨なバイクが目に入る。

「かっこいい…」

完全にひとりごとのつもりで、聞こえないほど小さく言ったにも関わらず、浅野君は私の感想に反応した。

「かっこいいだろ!?碧、気ー合うな!」
ゴキゲンで私の肩に手を置くお調子者。

「このバイク、浅野君のなの?」

「そう!春休みバイトして譲ってもらったんだ、小林先輩のお下がりだけど」

お下がり…
小林先輩の…

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