ウイスキーの香り

【名前と年齢フェイク】 私:憂汰(ういた)と彼:琉翔(るか)の日常*愛するのは貴方

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こんな彼女で、ごめんね

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2016/10/19 03:19:14

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琉翔に出会えて、一緒に過ごすことが増えて、支えてくれる心強さがあって、私は、とても幸せだ。
「る~か~さぁ~ん。」
『何ですかぁ~?』
必死に何か、レポートを書いている琉翔。大学の、提出物なのかな。
「そんなに忙しいですか~?」
彼の背中にピッタリとくっついて、匂いを嗅いだ。少し汗臭い。そりゃ、昨日遅かったらしくて、寝坊して待ち合わせの時間に遅れて、待ち合わせ場所まで自転車で全速なら、汗をかく。
そんなに忙しいのなら、私だって我慢できるし、邪魔だってしたくない。けれど、おいでと誘ってくれから安心してここにいる。
『……宿題は持ってきたの?』
「持って…きて、ます。」
『はい、ここに出して。次こそ赤点脱出してください?大学行きたいんでしょ?』
「行きたいです、難しいです、憂汰さん、バカです。」
『だから教えるから、せめて3年で卒業しよ?』
そうです、私は今、卒業がかかったテストに追われている。
けれどやっぱり、現役で合格は無理なので、卒業を目標にやるしかない。それは担任の先生も、両親もわかってくれている。本当に通いたいなら、予備校までなら全額面倒をみてくれるそうだ。
『何ができないの?』
私だけの、家庭教師かな。
『……これは、数学の小テストのプリント…?』
「おぅ。」
『100点満点で、25点?』
「4分の1!」
『割り算できたね〜!分数もできたね~!でもそれ、小学校の、良い子の算数だね。』
よくこれで大学に行きたいと言えるね、と、琉翔は笑った。笑いながら、間違いのところを簡単に纏めてくれて、しかも解説を書いてくれた、さすがだ。
嫌味や、僻みになるけれど、頭が良い人は元からそういう頭の作りになっているんだな、なんてつくづく思う。本音を言えば、大学なんて無理だってわかってる。でも、おばあちゃんになってからでもいいから、行きたいんだ。
琉翔は、自分だって詰まっているのに、5分毎に私の様子をみてくれて、細かく教えてくれた。不思議なことに、大嫌いで、魔術みたいな数学が、ちょっと楽しかった。

卒業後、どうしようか。
フリーターか。
今のバイト先に就職は、できそうにない。
上司からも他を探しなさい、とまで言われた。
勉強もできない。
毎日定時に何かをする、なんてやったことがない。
いつまでも親のスネをかじるのか?
こんな学力じゃ、就職なんて無理だ…追い返されるのは目に見えている。
高校の、講習に通おうか。
いや…クラスの子が怖い、逃げてはダメだとわかってる、でも、怖い。
また裏切られる、悪口を言うに決まってる、友達になんてなれっこない、ずっと1人なのか?

『うい?』

この疫病神のような私が、このまま琉翔と一緒にいられるの?琉翔に嫌われるよ。
一人暮らし、就職、人間関係も、勉強も、やらなきゃ。免許も取らなきゃ、あと、資格。せめてパソコンくらいできなきゃ。

『どうした?』

人より劣ってて、週3のバイトだってやっとの状況なのに、どうしたらいい?

『憂汰!』

気付いたら、目の前は暗くて、舌も回らなくて、体も動かなかった。けれど、優しくて温かい、琉翔の手が、私の手を握っている、それはわかった。
息が苦しい。これが何だかはわかっている、ついに、琉翔の目の前でやらかした。嫌われるかな?気味悪がるかな?
「る……か……。」
『どうしたの!?どこか、苦しい?』
「薬…、カバンの…ポー…チ、青い……入れも…の……。」
『う、うん……。これ?』
「それ……飲む。」
ゆっくりと起こしてもらって、琉翔に手を添えてもらい、薬を飲んだ。苦い、嫌い、飲みたくない、つらい。
『大丈夫…?お義母さんに、連絡しようか?』
「薬飲んだら、15分くらい……で…楽に……なる、から。」
落ち着くまで、琉翔は私を抱きしめてくれていた。琉翔の胸に、耳を当てて、鼓動を聞きながら、呼吸を落ち着けた。ポンポン、と、琉翔が私の背中を撫でた。ありがたい…申し訳ない……。
5分程経って、呼吸も落ち着いた。けれど、体は動かしづらいし、足は殆ど動かない。
「ストレス性の発作だって、お医者さんには言われてる。原因はよくわかんないけれど。」
『……うん。ストレス耐性は人それぞれなんだ、僕も心理学かじったことあるから、わかる。コップの水が溢れる感じで、ストレスが溢れて、発作になるのかな。』
「薬飲めば息は落ち着くけど、足が動かないの。」
『そういう時は早めに言って?薬も、必ず場所とか教えて。』
「うん、ありがとね。」
その後、気付いたら寝ていて、琉翔も寝ていた。起きた時にはもう外は真っ暗、琉翔が先に起きていて、ご飯を用意してくれていた。私の好きな、ケチャップでハートをかいた、オムライスだった。

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