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ヒプノティック

下書き。千晴編。

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テーマ:小説 > 恋愛

2016/10/16 22:53:49

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「白川は、浅野と…」

村上先生は、私に迂闊にキスされないように顔を背けていたが、確かに浅野君の名前を出した。

「えっ?」

「いや、何でもない」

それ以上は話してくれなかったので、私に何を聞こうとしたのか分からぬまま、ただ抱き合っていた。


「村上先生、こうしてるとヘンな気になる?」

「なりません。高校生相手に。もう、やめるよ」

私が余計な事を言ったせいで、先生は私から離れてしまった。




19時前、先生の車は家の前に着いた。
ちょうど、母と凛太が帰ってきた時で、先生は車を降りて母に挨拶をしてくれた。

「倒れたの?夜更かしばっかりしてんじゃない?」
母は眉間に皺を寄せ、私を注意し、先生に繰り返し頭を下げる。


「少し、彼女の事を気に掛けてあげて下さい。小さなお子さんがいると、難しいかもしれませんが…。彼女もまだ、17歳ですから」

その言葉が母の心に届いたかは不明だが、私の心には届いた。
村上先生が、私を心配してくれているのが。

そこには恋愛はなく、担任のセンセイだから心配してくれているだけなのだが、自分のために何かしてくれているのは嬉しいものだった。


先生が帰って行くのを見届けてから、夕食の時間。
義父は珍しく打合せがあるらしくて不在だったので、拍子抜けした。

こんなことなら、早く帰ってきてもよかったのだが、帰ってきていたら、今日村上先生が抱きしめてくれることはなかった。



寝る前は河川敷での二人の秘密を思い出し、胸が逸った。

浅野君を思い出すこともなかった。


私の心は、ふわふわ浮いて漂い、村上先生の手の中に。






翌朝。

「行ってきます!」

自転車がないのを忘れていて、雨の中、走って家を飛び出した。
この分だと遅刻になりそうだし、制服もびしょ濡れだろう。最悪だ~!とダッシュした。


結局、着いたのは1時間目が始まった後。
途中から入るのも迷いがあったので、昨日浅野君に教えてもらった秘密基地で時間を潰すことにした。

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