迷い、彷徨う
テーマ:小説 > 官能小説
2016/10/16 20:54:35
- 7
- 0
でもね.....
私は続ける。
徳との時間は私にとってないものにはできないの。
身体を重ね合うほどに本当の自分を見つけているから。
あなたとの関係が理不尽だとしても、それを正すつもりは一切ないわ。
分かってるよ。
言い切るか否かで徳が話し出す。
僕は今の関係がなくなるのが怖いんだ。
どんな事があっても、かよとの時間があればそれでいいんだ。
ただ.....
いつもの別れの時間より重い雰囲気がこちらまで伝わる。
.....ただ、会って身体を重ねている時だけは、僕だけの事を考えて欲しいんだ。
僕だけを見ていて欲しいんだ。
.....欲張りかな.....
そんな事はない。
私はいつだってあなたの事を忘れずに考えている。
そうは言えなかった。
大丈夫よ.....
会っている時はあなたの事しか見えていないし、あなたの事しか考えていない。
あなたの温もりが全てよ?
安心して.....
誤魔化すしかない。
全てを手に入れれば、失うものの大きさも知る。
それはもう随分前に経験している。
もう二度とあんな思いはしたくない。
アイツの時のようにはなりたくない。
.....徳.....
大好きよ.....
......うん、僕も.....
徳が僕と言う時は、不安な時。
大丈夫、私はあなたの身体に惚れているから、離れはしない。
あんな快楽はあなたでしか味わえない。
甘い蜜を吸ってしまったら、もう戻れはしない。
それはあなただって分かっているはず。
徳に見えないように疼く蜜壺を弄りながら、次に会う日を想像する。
同じテーマの記事
コメント0件