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恋〜いつか出逢ったあなた〜

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2016/10/17 17:37:04

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「幸太。」

突然祖父に名前を呼ばれて。

「はっはい!!」

慌てて返事をした。

「春には三年か。もう将来の事は決めてるのか?」

「あ…はい。両親を手伝えるよう、頑張りたいと思ってます。」

「………ふむ。立派だ。」

い…今の『間』は何だろう。

つい、瞬きをたくさんして冷や汗をかいた。


「千幸は将来の事を考えてるか?」

祖父にそう言われた千幸は、緊張して背筋の伸びてる僕の隣で。

「んー、まだ何も。」

首を傾げて言った。

「おまえ、恋愛もいいが勉強も少しは頑張れ。」

「えっ!?」

つい、大声を出してしまった。

れ…れれれれ恋愛!?

口を大きく開けたまま千幸を見ると。

「あれー?じーさま、なんで?」

千幸は頭をポリポリとかきながら…祖父に照れ笑いをした。

「まったく…女にうつつを抜かして成績を下げるなんて、男を下げたも同じことだ。みっともない。」

「じーさまだって、あちこちに彼女がいるんでしょ?」

「千幸坊ちゃま…そのような事を大声で言ってはなりません…」

「えー?だって本当じゃん。じーさま、『週刊誌にすっぱ抜かれた』って、テレビで言ってたよ?」

「千幸坊ちゃま。」

「……」

僕は…目を見開いたままになってしまった。

千幸に…千幸に…

彼女…

僕が勉強に必死になってる間に…

千幸は…まだ一年生だというのに…彼女…

……長男って損だーーーーーー!!


「幸太には彼女はいないのか。」

千幸の反撃に眉毛一つ動かさず、祖父は僕に顔を向けた。

「…聞かないでください…」

「おまえは少しぐらい遊べ。」

「あ…遊…」

「千幸は勉強しろ。」

「はぁーい。」

そんな祖父との会話を、幸介は興味なさそうに庭を眺めながら…聞かないふりして聞いてて。

千秋は祖父の隣にある小さな椅子に座って、呆れた顔で聞いてて。

千里は祖父の膝でニコニコしながら、訳も分からず『おっきい兄ちゃん、二番目兄ちゃん、頑張れっ』って笑った。


僕は…知らなかったけど。

実は祖父は、僕に政治家になって欲しかったらしい。

その事を知るのは…

ずっとずっと、後なんだ。

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