ウイスキーの香り

【名前と年齢フェイク】 私:憂汰(ういた)と彼:琉翔(るか)の日常*愛するのは貴方

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うちに、おいで

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テーマ:恋愛 > カップル

2016/10/14 16:24:18

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今日は私も琉翔も、午後にはシフトが終わった。残業もなく、これから、私の家に一緒に向かう。私の母から、晩ご飯を食べにおいで、というお誘いだ。
何度か私の両親と、会わせたことはあるが、家に琉翔を招くのは初めてだ。
「ごめんね、遠くて。」
『ううん、すごく楽しみ。ういの部屋は、どんな部屋なのかなぁって。』
「散らかってるよ。」
『それくらい想像つくさ。』
バンッと1発、肩パンを入れて、電車に揺られた。途中、会社や学校から帰宅する人たちで混雑して、窮屈になってしまったが、さり気なく私を端に誘導して、背中に壁が来るようにしてくれた琉翔は、流石だと思った。
しかも、自分だってつらいはずなのに、少しスペースを開けてくれている。
『ん?』
「……そういうところ、モテる男だよね。」
『モテたくないなぁ、ういにだけモテてればいい。』
「大丈夫、誰にも心を奪わせない自信ある。」
いつもは、音楽を聴いても、スマホをいじっても長く感じる、電車の時間。それなのに今日は、何だかあっという間で、楽しい。
「誰かと電車乗るの、初めて。」
そうか、いつもは1人だからつまらなくて、今は、いや、これからは1人じゃなくなるんだ。

「ただいま。」
外で飼っている飼い犬が、叫ぶように吠えている。気にしないで、と琉翔に声をかけると、この子は触れそうにないね、と笑った。
「いらっしゃーい!待ってたよー!」
母が満面の笑みで出迎えてくれて、居間に通ると、父も祖父母も待っていた。祖父母は、楽しみで仕方がなかったらしく、なんと祖母まで料理を準備して待っていた。因みに祖父と父は、お酒を用意していた。
琉翔は気まずそうに、挨拶を済ませて、荷物は私の部屋に置くことにした。
『ふふっ…ういの匂い。』
「へんたーい、きゃー、きもーい。」
『いつも僕の匂い嗅いでるくせに。』
少しだけキスをして、居間に戻った。
母はごく普通の料理を、祖母は私の大好物のコロッケをたくさん揚げていてくれた。それを琉翔と、みんなと囲んでの晩ご飯だ。
最初は緊張していた琉翔も、段々と打ち解けてきて、いつの間にか祖父と父と、乾杯していた。それを母が、学生相手に!と怒っていたが、本人も周りも気にしてなんかいなかった。
『あ、美味しいですっ!』
「そう?良かったぁ、お昼から仕込んで待ってんだよ~!」
祖母のコロッケを食べて、琉翔は言った。何十個とあったのに、綺麗になくなってしまった。
と、そこに、塾に行っていた弟が帰ってきた。
「こ、こんばんは……あ…はい、どうも…。」
『おじゃましてます。』
明らかに動揺していた。
「弟の柊(ひいらぎ)、あ、一回り違うね!同じ干支だし。」
『よろしくね、琉翔です。』
「よ、よろしく……はい、あの…お兄ちゃん?」
そんな弟に、みんなで笑った。

泊まっていきな、と、うちの家族は引き止めたが、お義父さんのこともあり私が、またの機会に、となだめた。電車で帰るという琉翔を、両親が車で送ることになった。もちろん運転は飲んでいない母で、助手席に父、後ろに私と琉翔だ。
色々積もる話もあるが、完全に寄っている父の相手は面倒くさい。
「琉翔くん~、娘をよろしくね。どうか貰ってやってくれ~…これ逃したら貰い手が……。」
「無視していいよ~、そういうことは2人で決めなさい。私たちは何も反対なんてしないから、自分たちのタイミングで何でも進めて。」
『は、はい…!』
話が、重い。
琉翔にこっそり、おおらか過ぎるから気にするな、と小声で言った。琉翔は、笑っていた。
琉翔の家付近まで送り届け、じゃあまた来てね、とその日は別れた。とても楽しかった、あんなに楽しい食卓は、初めてだった。

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