シホとのんちゃん。

掴み所のないのんちゃんに振り回される毎日…でもHappy*

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暗雲、4

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テーマ:恋愛 > 片思い

2016/10/14 00:31:41

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小林さんは、黙り込むシホにしびれを切らし、

「…あからさまに引くなよ…(笑)」

と自嘲気味に言った。

「や…引いてないです。
びっくりはしましたけど。
でも...隙はないです。
すみません。」

頭を下げて謝る。

「そーだよなぁ。
そんな気はしてたぁ。」

はぁっとため息をつきながら遠くを見る。

「僕がわかり易くアピールしてるのに、まーったく気付かなかったもんなぁ。
いいなと思ってなかったら、あんなに世話しないよ?
普通。」

別に全く気付かなかったわけじゃない。
なんで好きなジュースを知ってるんだろうとか、自分の仕事もあるのにどうしてこんなにシホに一生懸命になってくれるんだろうとか。
でもあくまでそれは、アピールではなく、優しい先輩として気遣ってくれてるんだと思ってた。

正直今、下心があってのアレだったのね…とガッカリしてる気持ちもある。
尊敬してたんだけどなぁ。

「はぁ…それはなんだか…すみませんでした。」

だんだんシラケてきてしまい、謝り方さえ雑になる。
我ながらホントにわかりやすい。

「ははは。
呆れてんだろ。
真田さん、職場に私情持ち込むのとか嫌いそうだもんなー。
でもしょーがないじゃん、可愛いと思っちゃったんだから。」

「いえ。
別に…。
でもほんと、良くしてもらったのに申し訳ないですけど、私は彼が大好きなので。
すみません。」

もう1度ペコッと頭を下げた。
こういうのはちゃんと言っておかないとね。
そしてもう、今すぐこの場を離れたくてしょうがなかった。

「あー…なんか、こっちこそ、ごめん。
酔っ払って気が大きくなってたわ。
りょーかい、気にしないで。
後、会社でも…気にしないで。
普通にしてよ。
…帰ろうか。」

伝票を持って席を立つ小林さん。

「あ、今日は払わせて下さい!
ていうか小林さんがそう言ってたじゃないですか…」

「なーに言ってんの。
そんなの口実に決まってんの。
そうでも言わなきゃ、僕と2人で飯食う気なんかなかったでしょ。」

…確かにだ。

小林さんは颯爽と支払いを済ませ、僕はこっちだから、とシホと違う方向に足早に帰って行った。
…小林さんの向かった先には何にもないはずなんだけどな。
けど、駅まで一緒に歩くのも気まずかったし、ちょっと有難かった。

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