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カッコいいけど、恋には臆病な十和。ガサツで女の子らしくない一瑚。 双子の恋愛模様

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side Towa #36

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テーマ:小説 > 恋愛

2016/10/13 13:44:21

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校内に入った階段で、蘭さんは僕に気がつく。


「え、ちょ、何? 何で、追っかけてくんの?」

距離を詰めたのに、また階段を駆け上がられて、離れてしまう。


「そっちこそ、何で逃げるの?」

「だって、私、あんたに用ない…っ」

後ろ見ながら走ってたせいか、
階段の段差につまずいて、蘭さんがバランスをくずす。


「あぶな…っ」

彼女の落下地点に僕は素早く回り込んで、
彼女の体を自分の身体で受け止める。

足場の狭い階段だから、僕も一緒になって
バランス崩して、尻餅ついちゃったけど。


「いった~」

「ご、ごめん」

スカートに付いた埃を払いながら、蘭さんは立ち上がる。


「ちょっと、何なの、あんた」

上から怒りの籠もった目で見下ろされる。


怒らせてやばいという焦りよりも、
会えて良かった、ってほっとする気持ちの方が勝ってる。

思わず笑みがこぼれちゃうと、
蘭さんはますます目をつり上げた。


「何、笑ってんの?」

「凜さんが探してたよ。
スマホに連絡くれって」

僕も立ち上がって、彼女のお姉さんからの伝言を告げる。

凜さんの名前を出すと、蘭さんの表情は途端に陰った。


それでも取り出したスマホの電源を入れて、
画面に表れたラインの未読メッセージの数に
「うざっ」とぼやく。


「気ぃ利かしてるんだから、私のことなんて
放っておけばいいのに」

画面を見つめたまんま、固まる指先。


「やっぱりあの人、凜さんの彼氏なんだ」

「違う…」

え? 違うの?


「聡は私の彼氏なの…」

「___!」




混乱してきた。


だって、大津さんてさっき、凜さんと一緒だったし、
仲良さげだったし。

どう見てもお似合いで…。


けど…。


僕は、凜さんとの会話をもう一度思い起こしてみる。


凜さんは一度も、大津さんを彼氏だとも、デートだとも言わなかった。


どういうことかと尋ねる前に、蘭さんを見つめた。

「もう…」

と蘭さんは、今にも泣きだしそうな顔で笑う。


「別に私はお姉にあげても、全然いいのに」

蘭さんはそう言って、いちばん下の階段に座り込んで、
膝に顔を埋めた。

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コメント2

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  1. スズカさん(91歳)ID:5403455・10/14

    モモさん

    はい、いろいろ繋がる…かな?
    相変わらず、重たい話ですみません(゚▽゚*)

  2. モモさん(36歳)ID:5399231・10/13

    そういう事か!!
    だからの自殺未遂……なんか繋がってくような。

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