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カッコいいけど、恋には臆病な十和。ガサツで女の子らしくない一瑚。 双子の恋愛模様

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side Towa #35

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テーマ:小説 > 恋愛

2016/10/13 08:00:49

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部でやってる出店の当番の時間が来たので、
僕は海斗と別行動にして、1階の渡り廊下に向かう。

去年までは家庭科室で販売していたのだけれど、
廊下のドン詰まりが教室で、立地条件が悪すぎて、
誰も来てくれない。
だから、今年は中庭にテントを張って、
長机にお菓子を陳列し、お祭りの屋台風にして売ることにした。


人の行き来が絶えない場所だし、
マカロンのカラフルさは、人目を引くのか、
去年とは比べものにならないくらい、
お客さんが並んでる。


この時間の当番は、
3年の先輩と交代して、カコと当番の1年生と3人。


「そういえばさっきさ」

手があいた隙を見計らって、
僕はカコに話しかける。


「凜さんに会ったよ。
彼氏と一緒だった。
彼が、この学校の卒業生なんだって」

「えー、すごい偶然だね」

「うん。びっくりだよね」

親同士も知り合いだって言うし。
世間は狭いってことなのかな。


お昼時になると、みんなおやつみたいなのより、
焼きそばとかたこやきとか、
もっと食事的なものを求めるのか、
いったん客足が鈍くなる。


僕はテントの中から、中庭の様子をぼんやりと眺めていた。


ちっちゃい子が風船を持って、にこにこしてる。
その脇を、見覚えのある横顔がさっと、通り過ぎた。


「____え?」


今の…。


蘭さんだった?



そう認識した次の瞬間にはもう、
僕はテントを飛び出していた。



「十和くん?」

僕の突然の行動に、カコが驚いてる。


「ど、どしたの? 何処行くの?」

「ごめん、カコ。ちょっとだけ、持ち場離れてもいい?」

「なんで?」

カコの疑問には答えなかった。



「すぐ戻るから」

「すぐ、だよ?」


カコが念押ししてくる。わーってるよ。


凜さんが心配して探してたこと伝えて。
この間のマフラーのお礼言って。

あと…何かあったかな。


人混みの中をすり抜けるように移動しながら、
一生懸命、今、自分がやってることの言い訳を考える。


けど、多分僕は…。

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