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【小説】ボク恋~大学生編~(BL*R18)

性懲りもなくBLです。BLとは男子と男子が愛し合う事です。ご注意ください。

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回想【281】

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テーマ:小説 > BL

2016/10/14 20:33:45

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★ボクはそれでも恋をする★       





タクミとリキは、何事もなかったように
ランチを楽しんだ。


「お腹いっぱい」

「まだ時間はあるぞ、もう少しブラっと
するか?」

「うん、する」

「じゃ、行くか」


リキはごく自然に伝票を持って先に
席を立つ。タクミもすぐ後についていった。




山の中とはいえ、8月は暑い。
セミの鳴き声の中、さりげなく手をつないで
ゆったりと歩く。

同じ京都でも、都市部と違い、時間もゆっくり
流れているような、気持ちになる。

軒先で風鈴が鳴ったり、浴衣姿の女性が打ち水を
したり、癒しの空間だった。





太陽が西の方へ傾き始める頃……


「そろそろ、宿に戻るか」

「だいぶん歩いたよね。戻ろう」

「タクシーにでも乗るか?」

「うんん。リキとこうして歩いていたい」


タクミはつないだ手にキュッと力を入れる。
リキもキュッと握り返して、ニッコリ微笑む。

別れてからの空白の時を埋めるかの様に、
しっかりと手を握り合い、今というかけがえの
ない時間を大切に過ごす。


「ねぇ、北海道へ転勤ってことは、アメリカ
には行かなくなっちゃうんだよね」

「まぁ、そうだな。これからはアンシェント
小樽のフロントだから」

「だよね」


タクミはオレンジ色に染まる空を見上げる。


「小和田のところへ行きたいか?」

「うんん」

「遠慮しないで何でも言っていいんだぞ」

「ん~、少しは気になるけど、でも、もう
いいんだ」

「本当にか?」


リキは立ち止まり、タクミを見る。


「ホントだよ。シンには迷惑ばかりかけて
たから。高校生の間、ボクはずっとシンに
甘えて、都合のいい時だけ、頼ってた気が
するんだ。だから、ボクという重荷から、
解放してあげるの。へへ、ちょっと偉そう
だね」

「重荷………か………。俺の知らない間に
そんな関係になってたのか」

「ん?」

「俺はね、タクミと小和田が羨ましかった。
助け合って、喧嘩もして、愛し合えて、
自分をさらけ出せる、そんな恋人同士だと
思ってた。でも、そうでもなかったんだな。
ごめんね、タクミ」


タクミはフルフルと首を振り、リキの
胸にそっと顔をうずめた。







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