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カッコいいけど、恋には臆病な十和。ガサツで女の子らしくない一瑚。 双子の恋愛模様

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side Towa #34

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テーマ:小説 > 恋愛

2016/10/12 15:12:26

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「……」

声を掛けるべきか、スルーすべきか。

頭を高速フル回転させて、僕は悩む。めっちゃ悩んで。


「こ、こんにちは」

列に並んだ彼女に、自分から挨拶をしてみた。

うん、だって。この間、たくさんお礼貰ったし。


「あら」

凜さんは、僕の方を見て、にっこりと笑いかけてくれた。
うーん、妹とはけた違いの愛想の良さだ。


「どうしたんですか?」

「あのね。ここ、彼の母校なの」

あ、この人は大津聡さん。と、凜さんは、隣にいた男性を
照れくさそうに僕たちに紹介する。


大津さんは眼鏡の似合う知的で誠実そうな男の人だった。
彼氏…だよね?


「母校の文化祭でデートですか」

「やだ、デートなんて。
私、中学校の教師目指してるから、勉強の一環よ。
それに蘭も一緒なの」

「え?」

蘭さんの名前が出て、僕は辺りを見回す。

けど、僕の視界全方位見たけれど、
彼女の姿は見つけられなかった。



「元気になったから、相沢くんにお礼いいなさい、って
引っ張ってきたのに、学校着いた途端、雲隠れしちゃって。
ホント、困った子なんだから」

「でも蘭さん、この間…」

僕が、蘭さんが学校に来たことを匂わせると、
凜さんはそのことを知らなかったみたいで、眉を上げた。


「今度一緒に行こう、って約束しておいたのに。
どうして、いつも訳分かんない行動するのかな」

あーうん。わかるわかる。妹って、そういうとこありますよね。
兄(姉)の心妹しらず。


「蘭に会ったら、ケータイに連絡して、って言っておいて。
メールもラインも着信もスルーで、私が怒ってた、って」

正直、僕の言葉に効力があるとは思えなかったけれど、
わかりました、と頷いて凜さん達と別れる。


「今の人、こないだ学校に突撃してきた人の
ねーちゃんなんだ、美人だな」

「うん」

綺麗で聡明で…、人生楽しいんだろうなあ。
そして…、ちょっとだけ、蘭さんのことを思った。


ああいう非の打ち所がない人が、身内にいると、
どういう気分になるんだろう。


何処行っちゃったのかな。
帰っちゃったとか?

大体高校生にもなって、姉のデート妹同伴とか…。
うーん、よくわかんない。

けど、なんか気になって、海斗と校内回りながら、
蘭さんを捜したけれど、彼女には会えなかった。

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