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恋〜いつか出逢ったあなた〜

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2016/10/10 16:24:18

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「……」

「……」

ど…

どうしよう…

勢いみたいな感じで…後ろから千里に抱き着いてしまったけど…

…千里が無言。

あたしも…

恥ずかしくて離れられない。

だって…

絶対、みんな見てる!!

あたしが千里に抱き着いてるの…みんな見てるよね!?

さっきから…

『あれ?神さんからじゃないんだ?』とか…

『久しぶりにくっついてるの見る』とか…

『わー珍しい…奥さんから抱き着いてる。』とか…

聞こえちゃってるもん!!


里中さんから千里の話を聞いて…

あたし、このままじゃいけない。って…やっと気付いた。

なんで…自分で気付けないのかな…

本当、嫌になった。


F'sの練習が終わる時間を、スタジオのボードで確認して。

最近は終わったらすぐに帰るって知ってたから…

エレベーターホールの柱に隠れるようにして…千里を待った。

だけど、千里は京介さんと一緒で…

しかも京介さんの機嫌があまり良くなさそうだったから、声をかけるの…ためらってしまった。


柱の陰でスマホを開いた。

千里から、毎日花のスタンプをもらってたのに…それにも返してなくて。

だけど言葉が浮かばなくて。

家族のLINEグループに千里が送って来る、猫のスタンプ。

あたしも…買ってみた。

そして…それを送ってみた。

『めしくった?』って…言葉はちょっと…あれだけど…

目をキラキラさせて、よだれ流しちゃってる猫が…

何だか、咲華みたいに思えちゃって。(咲華ごめん)

すごくドキドキしたし、送った後はすごく緊張して気持ち悪くなりそうだったけど…

千里から、すぐに返信があった。

『ごはん食べに行きたい(おごりで)』ってスタンプ。

それを見て…何だか泣きそうになってしまった。

あたしなんて、全然返信しなかったのに。

千里…わけも分からず別居なんてさせられてるのに…

怒ってないの…?


時々ロビーを見下ろすと、千里は端っこにある椅子に座ってて。

優しい顔で…スマホを手にしてる。

…唇を噛みしめてしまった。

自分のバカさ加減に…本当…嫌気がさした。


「…お疲れ。」

ふいに、千里が小さな声でそう言って…

腰に回してるあたしの両手を…上からポンポンって…

「……うん。」

「…いいのか?みんな見てるぞ?」

千里が首だけ振り返って、周りを見渡して言った。

「…恥ずかしい…」

「ふっ…何やってんだ。」

「……ごめん…あたし…」

「なんで謝る。」

「……」

「…飯食いに行こう。」

「…あたしの奢りで?」

「もちろん。」

「もうっ…」

自然と…手を引かれて体が離れた。

「手は繋いだままでも?」

千里が、照れくさそうに…あたしの顔は見ないままで言った。

「うん…」

「…何食いに行く。」

「…何がいいかな…」


あたし達はまるで…

初めてのデートのようにぎこちなくて。

「…おまえの飯が食いたい。」

「……」

本当に…小さくつぶやいた千里の言葉に…

「…じゃあ…スーパー付き合って…」

そう…答えるだけで、限界だった。

あたしの震える声に、気付いた千里は。

「……しゃーねーな。」

そう言って、体を軽くぶつけて…

少し乱暴に、腕であたしの涙を拭いてくれた…。

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コメント8

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  1. ヒカリさん(101歳)ID:5380820・10/10

    ペリーヌさん
    ああ〜…皆さんの喜びを覆さないよう、頑張らなくては…(・ω・;)
    いえ、大丈夫です…
    きっと…

  2. ヒカリさん(101歳)ID:5380787・10/10

    リディアさん
    この夫婦だから許されるようなものの、私が夫に後ろから抱きついたら絞め技決めてしまいそうです(ノ∀`)アチャー

  3. ヒカリさん(101歳)ID:5380748・10/10

    ミウさん
    知花ちゃんのモヤっと感情も、これから解れていく事を祈りつつ…
    しかし千里にはまだ秘密が…

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