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しのぶ

本当の愛は、与えるものでした。

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759 海との出会い

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テーマ:雑感 > 人間関係

2016/10/09 16:27:32

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出かけるときはまだ雨、病院に着く頃には上がりそうになっていた。

昨日見なかったコタ、この子の成長は、動物の子と同じなんじゃないかって錯覚させるほど早く見える。
気のせいだよ、わかってる。でも今日の顔は今にも喋りだしそうだ。唇を突き出したり、目を大きく見開いたり、私のことを凝視したり。
どう、しのぶがわかる?
晴美の回復は良好。退院も間もなくなんだろうけれど、敢えてその話しはしなかった。
誰かがどうにかするだろう。誰かがね。
ばあちゃん手作りのオレンジとグレープフルーツのゼリーがお土産で、

退屈で食べるしか楽しみがない。

おーい晴美、余裕だな。楽しみはコタじゃないのかい。
一番楽しんでるのは猛禽だ。
晴美はお乳だけ飲ませておけば仕事はなさそうだった。幸せだね、晴美。
でもいいのかな、それで。
いいとしとこうか、池添家の事だもの。

帰るのが早いと文句を言われながらも、コタが寝たのを理由に引き上げて、海を目指した。

晴れてはいないが雨は上がっていた。

『ね、いつから海を見てたの?』

『うん、その時、連絡貰ったのが海の近くでさ、距離的に嫌だなとは思ったんだけど、知り合いからの紹介だし、行ったんだよ、あのボロバイクでさ。』

『なに、そんな昔なの?』

『それで行ったら煩いクライアントで、細くて、だけど仕事は欲しいし、我慢だな。
向こうも紹介されたとは言え、ボロなバイクの若造がきたわけだし、気になるよな。
今なら無理もないって思えるんだけど、その時は頭に血が上っちゃって、運転していても手が震えるんだ。
それで止めて、ひと休みだよ。そん時もこんな天気で波が高くて、じっと見てたらその中で漂っているような気分になって。
不思議と落ち着いたんだわ。
ま、帰りは降られてびしょ濡れになったけどな。』

洋平がそんな濡れ鼠で帰ってきた時に一度遭遇したことがある。
シャワーもなくて、パンツ一枚で、ともしたら、それも脱ぎそうになるのを騒いで止めたけれど、背中をゴシゴシ拭いた覚えがある。

それから後ろに積んであったアルミ缶から大事そうに取り出した出した書類。
それがそれまでで、いちばんの大きな仕事になった。

それが海と関わっていたなんて知らなかったな。

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